Ørstedが洋上風力と波力発電を共同設置する可能性を調査開始


Wavepiston to announce collaboration with Ørsted
(Wavepiston、Ørstedとのコラボレーションを発表)
https://wavepiston.dk/23317-2/
2024年7月4日、WavepistonはØrstedとのコラボレーションを発表し、デンマークで洋上風力エネルギーと波力エネルギーを共同設置する可能性について調査開始したことを明らかにした。洋上風力発電と波力発電の組み合わせというメリットを分析し、デンマークの海域で利用可能な自然由来のエネルギー収量を最適化するという。
Wavepistonはプレスリリースの中で、洋上風力発電と波力発電の共同設置によるメリットについて述べています。
- 発電量の増加:風力と波力の両方の資源を利用することで、同じエリアからの全体的なエネルギー出力を高めることができる
- グリッド安定性の向上:風力エネルギーと波力エネルギーを組み合わせることで、より安定した信頼性の高い電力供給が可能になり、断続性の問題が軽減される
- コスト削減:送電線、洋上運用、監視などのインフラを共有することで、運用コストを大幅に削減
- 環境上の利点:再生可能エネルギー技術を共同で設置すると、個別に設置する場合に比べて環境への影響を最小限に抑制
挙げられたメリットを見ると、波力発電に限らず共同設置することで高い効果が得られるという内容にも受け取れる。洋上風力との組み合わせは波力発電以外でもよさそうなので、洋上風力を設置したエリア内にお互いが干渉しない状態で共同設置出来るかどうかという点が重要になりそう。
Wavepiston systemによる波力発電システム

Wavepiston systemの波力発電システムは、1本のラインに複数のエネルギーコレクターと呼ばれる帆が連結されており、通過する波によって帆が前後に動く仕組み。この動作によってライン内部の波力エネルギー変換により加圧海水が生成されるという。
この加圧海水は陸上または沖合に設置した変換ステーションにラインで送られ、標準的な水力発電タービンによって発電をおこなう。さらに、Wavepiston systemによって生成した加圧海水は標準的な逆浸透システムで淡水化することもできる。
Wavepiston systemはモジュール式で容易に拡張可能な設計となっており、現場条件に合わせた自由度の高いカスタマイズが可能。
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