フランス初の浮体式洋上風力試験プロジェクト「Provence Grand Large」で浮体基礎に搭載されるSiemens Gamesaの風力タービン部材が組み立てを行うPort-Saint-Louis-du-Rhôneに到着。完成した風力タービンは9月頃、フォス湾の沖合17kmに設置される予定。
フランス初の浮体式風力にSiemens Gamesaがタービン部材を納入
フランス初の浮体式洋上風力試験プロジェクト「Provence Grand Large」向けとなるSiemens Gamesaの風力タービンがポール=サン=ルイ=デュ=ローヌ(Port-Saint-Louis-du-Rhône)に到着。運ばれてきた3基の風力タービンは、同じフランスですが大西洋に面したフランス北西部のル・アーブル(Le Havre)にあるSiemens Gamesaの工場で製造されたもの。
風力タービンを搭載する浮体基礎は部材を荷揚げした場所に近いフォス=シュル=メール(Fos-sur-Mer)にあるEiffage Métal造船所で建造中。
浮体完成後に進水して、港内で風力タービンを組立した後に、設置場所へ曳航される。海域での設置時期は ”夏の終わり” という事なので恐らく9月頃に行われる予定。
浮体式洋上風力試験プロジェクト「Provence Grand Large」
フランス初の浮体式洋上風力となる「Provence Grand Large」の位置付けは、浮体式洋上風力発電所が経済的に実行可能であることを実証することを目的とした試験的プロジェクト(pilot project)。プレ商用という感じだそうです。
施工概要
最終的な設置を行う海域の最寄港内で浮体基礎の製作を行い、半潜水式バージによる進水。その後、港内で浮体基礎上に風力タービンを組立、設置海域への曳航を行う。
出典:Youtube | Principia
海域での設置方法はTLP(Tension Leg Platform)方式。浮体の反力に使用するアンカーはサクションアンカー。施工イメージ動画では、サクションアンカーと浮体を繋ぐのに使用しているのはチェーンで、接続後に係留ラインを緊張し、浮体を降下させて設置完了。
サクション(吸引)パイルと呼ばれる打撃ではなく杭内の海水を排水して貫入させる方法。施工できる場所であれば、効率良さそう。日本だと施工できる場所が限られるかもしれませんが。
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