フランスの浮体式洋上風力EFGLで風力タービン組み立て開始


2025年6月6日、フランスの地中海側に建設が進められている浮体式洋上風力発電プロジェクト「Les Éoliennes Flottantes du Golfe de Lion」(EFGL)で使用する風力タービンの組み立て作業開始が発表されました。
設置する風力タービンは、Vestasの「V164-10.0 MW」。Principle Powerの「WindFloat」を採用している幅80m、高さ22m、重量2,000トンの浮体上へ、高さ25〜35mで3分割された総重量600トンのタワーと重量380トンのナセルを搭載する画像が公開されています。掲載画像はナセル設置までですが、引き続いて長さ80m、重量34トンのブレード取付作業がおこなわれるという。
風力タービンの組み立て作業は、最大1,600トン吊りのクローラークレーン「Terex-Demag CC 8800-1」を使用。浮体上に組み立てたタワー上部は104mを超える高さとなっており、ナセル設置時の揚程を確保するため、ブーム長さは145m以上あるそうです。
浮体の進水がおこなわれた2025年5月時点で組立が完了した最初の風力タービンを現地海域へ曳航・設置する作業は2025年6月におこなわれる予定。巨大な洋上風力タービン組み立てを静穏な港内で実施できるというのは浮体式のメリットですが、完成した浮体式風力タービンを曳航する作業は難易度が高くなる。



浮体式洋上風力発電プロジェクトEFGLの概要

- 設置位置:フランス ル・バルカレス沖16kmの地中海
- 発電容量:30MW
- 風力タービン:Vestas V164-10.0 MW、3基
- 風車基礎:浮体式、半潜水型(WindFloat)
- 風車形状:ローター直径 164m、ブレード長さ 80m、ハブ高さ 104m、全高 186m
- 運転開始予定:2025年
浮体式洋上風力発電プロジェクトEFGLは、フランスのル・バルカレスから約16km沖合に出力10MWの浮体式風力タービン3基を設置するパイロットプロジェクト。
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