Huismanが東洋建設の自航式ケーブル敷設船にクレーン2基納入
Huisman to deliver two Subsea Cranes for Toyo Construction’s cable-lay vessel
(Huisman、東洋建設のケーブル敷設船に海中クレーン2台を納入)
https://www.huismanequipment.com/en/media_centre/press_releases/163-209_Huisman-to-deliver-two-Subsea-Cranes-for-Toyo-Construction-s-cable-lay-vessel
2024年3月12日、Huismanは東洋建設が建造を予定している自航式ケーブル敷設船の設計及び建造をおこなうVARDと完全電動の250トン吊りハイブリッドブームクレーン及び100トン吊りナックルブームクレーンの納入契約を締結したと発表。
新造船に搭載予定のクレーン2基は東洋建設の要望を満たす設計になっており、日本海事協会(ClassNK) の規定に従い認証を受ける予定だという。クレーンの製造場所は、中国の福建省 漳州市にあるHuisman China。
250トン吊りハイブリッドブームクレーン
Huismanのハイブリッドブームクレーンは、従来の格子型ブームクレーンの高い揚程とナックルブームクレーンの操作上の利点を組み合わせた実証済みのクレーン コンセプト。クレーンにはパッシブおよびアクティブ両方の動揺補償システムが装備されており、洋上での優れた作業性を保証している。
そして、Subsea Crane(海底クレーン)という名前の通り、深い水深でもクレーン作業がおこなえる仕様になっています。東洋建設の新造船に搭載されるクレーン仕様は不明ですが、これまでにHuismanが納入したハイブリッドブームクレーンの実績を確認してみると、Subsea 7の「Seven Arctic」(1,000トン吊り)、Maersk Supply Serviceの「Maersk Installer」「Maersk Involver」「Maersk Inventor」(400トン吊り)のすべてでクレーンの最大作業水深は3,000mでした。
水深3,000m仕様にすると、400トン吊りの方は217トンまで能力が落ちるようです。1,000トン吊りの方は記載が無かったので不明。しかし、1,000トン吊りのクレーンを搭載している「Seven Arctic」のメインワイヤーは直径109mm、長さは6,350mという恐ろしい仕様がウェブ上で閲覧できるパンフレットに記載されていました。
100トン吊りナックルブームクレーン
100トン吊りナックルブームクレーンは、2023年10月にリニューアルが発表されたHuismanの海洋建設船舶用クレーンシリーズ。コンパクトなクレーンでありながら強力、さらにアクティブ動揺補正により海中作業を支援し、デッキ全体で効率的に貨物を取り扱うように設計されているという。
出典:Huisman
自航式ケーブル敷設船の概要
総トン数 | 19,000トン |
長さ | 150m |
幅 | 28m |
深さ | 12m |
喫水 | 7m(最大) |
ケーブル容量 | 9,000トン |
甲板面積 | 2,500m2 |
宿泊設備 | 90人 |
DPS | Class 2 |
クレーン | 250トン、100トン (動揺低減機能付き) |
その他の設備 | ヘリデッキ 4点係留装置 2×ROV システム バッテリー蓄電 |
出典:TOYO CONSTRUCTION
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