1,600トン吊りSEP船「海建020」海上公試完了
2024年5月16日、上海振華重工(ZPMC)で景徳鎮市海建新能源工程有限公司向けに建造している1,600トン吊りSEP起重機船「海建020」(Hai Jian 020)の海上公試が完了しました。
SEP船「海建020」の海上公試が始まったのは5月7日。そして、完了したのは5月16日、実に9昼夜に渡って厳しい試験と調整がおこなわれたそうです。海上公試では速力、操舵装置、推進システムの負荷耐久性、DP制御による動的位置決め、FMEA(Failure Modes and Effect Analysis:故障モード影響解析)試験など20を超える主要な海上試験で2,000セットを超えるデータが記録および分析され、関連する試験データはすべて設計要件を満たしているという。
SEP船「海建020」の船体は長さ123.95m、幅48m、深さ9.5m、喫水6.5m。1,600トン吊りのメインクレーンと450トン吊りの補助クレーンを搭載。メインクレーンのブーム長さは150m、揚程は主フックで160m(1,600トン)、補助フックで180m(350トン)。4,500m2の甲板スペースには10MW風力タービン部材を2セット、16MW風力タービンなら1セットの部材を搭載して輸送することができる。
異常な長さの補助クレーンブーム
海上公試の画像を見て気なったのは、補助クレーンのブーム長さ。その先端は船体の船尾端から飛び出しています。メインクレーンのブームが長く、船体から出ているのは見かけますが補助クレーンのブームが船体よりも飛び出ているのは初めて見る光景。
補助クレーンがレグの部分ではなく、台座の上に設置されているというのも影響しているかもしれませんが、それにしても長過ぎる・・。
1,600トン吊りSEP船「海建020」の概要
船名 | 海建020(Hai Jian 020) |
クレーン能力 | メイン:1,600トン(主) メイン:350トン(補巻) 補助:450トン |
長さ | 123.95m |
幅 | 48m |
深さ | 9.5m |
レグ長さ | 120m (最大作業水深 70m) |
甲板スペース | 4,500m2 |
宿泊設備 | 118人 |
DPS | DP-2 |
最大速力 | 8ノット |
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