中国で1,600トン吊りSEP起重機船の建造開始

　中国の江蘇省 南通市 啓東市にある上海振華重工で起工式が行われ、1,600トン吊りSEP起重機船の建造が開始されたようです。あれ、また？という感じですが、国内向けだけでなく国外向けにも建造しているので建造ペースがすごいことになってます。

1,600トン吊りSEP起重機船 建造開始

　2022年10月18日、上海振華重工は景德镇市海建新能源工程有限公司向けに建造する1,600トン吊りSEP起重機船の起工式を行った。建造場所は長江河口の江蘇省 南通市 啓東市にある上海振華重工啓東海洋工程股彬有限公司。

建造開始したSEP起重機船の概要

　建造開始した1,600トン吊りSEP起重機船は、長さ123.95m、幅48m、深さ9.5m、喫水6.5m。1,600トン吊りのメインクレーンと300トン吊りの補助クレーンを搭載。メインクレーンの主巻揚程は最大で160m(1,600トン)、補巻き揚程は最大で180m(350トン)。

　設計想定では16MWの洋上風車を組み立てることが可能。甲板スペースには6.8MW風車で3基、10MW風車で2基、16MW風車で1基を積み込んで運搬することが出来る。16MW風車ってどんな大きさなんだろう。

　大小様々なSEP起重機船の建造が開始されている中国ですが、今年に入ってからどのくらい建造されているのか気になったので情報を整理してみました。

中国で建造中のSEP起重機船

　結果から言うと、今年に入ってから中国で建造開始したSEP起重機船は4隻。把握していないものもあると思いますのでそれ以上という結果。印象的にはもっと多いイメージでしたが、昨年に建造開始されたものと混ざって記憶していたからかもしれません。

　中国国内向けに建造しているSEP起重機船は2,000トン吊りの「白鹤滩」が最大。2,000トン未満が主流のようです。既存船のアップグレードは、レグを延長した「精铟01」やクレーン台座を高くした「港航平9」などように揚程を大きくするものが多くみられる。

建造クレーン船一覧 -2022年10月時点-

　当サイトで把握している建造クレーン船一覧。SEP船だけではなく、把握している全船をピックアップしました。種別はSEP船か否かで識別。中国で建造されているSEP船には分かるようにハイライトを付けました。

　 SEP :2022年に建造開始したSEP船、 SEP :2021年以前に建造開始したSEP船