4,000トン吊り起重機船「Gulliver」が、Arcadis Ost 1洋上風力発電所の洋上変電所を設置。設置した変電所のモノパイルは「Orion」がつい先日、打設したもの。
Arcadis Ost 1変電設備設置
設置された洋上変電所は、高さ30m、重量2,380トン。設置を行ったのはベルギーの「SCALDIS」が所有する4,000トン吊り起重機船「Gulliver」。
洋上変電所はポーランドでプレハブ化され、最終の組立はデンマークのAalborgにあるBladt Industriesで2021年中頃から行われていました。
4,000トン吊り起重機船「Gulliver」
ベルギーの海洋土木会社「SCALDIS」が所有する4,000トン吊り起重機船「Gulliver」。船体寸法は全長108m、幅49m、深さ8m、喫水4.9m。78人の居住設備を備えている。
日本の大型起重機船に似た見た目ですが、大きく違うのはDP2性能をもつ自航式起重機船という点。船体の前後に各2基、計4基のAzimuth Thrusterを搭載。前側は2,046ps(1,505kw)×2、後側は2,339ps(1,720kw)×2。「Gulliver」の船の前後は👆の画像でいうと右が前、左が後。日本の起重機船とは逆でクレーンがある方が後。
「Gulliver」のジブはスライド式になっており、25mの幅で前後に可動させることができる。この特徴により、ジブ固定式起重機船にも関わらず、自船に製品を搭載することが可能。ジブのスライドにどの程度時間を費やすかは不明。製品を積み込みする分アウトリーチが厳しくなりますが、👇の画像では問題なく作業をこなしてます。
使いどころは少ないかもしれませんが、なかなか画期的な仕組み。
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