島根県隠岐郡西ノ島町の耐津波補強工事で潜水士の死亡事故

2026年3月13日14時10分ごろ、島根県隠岐郡西ノ島町浦郷漁港沖で耐津波補強工事をおこなっていた潜水士の死亡事故が発生。
事故当日の3月13日に島根県農林水産部水産課が発表した報道発表資料によると、島根県隠岐郡西ノ島町にある浦郷漁港で防波堤(浮防波堤型式)のアンカーを施工するにあたり、潜水作業をしていたところ、起重機船のチェーンを吊り上げる際に、潜水士のホースが巻き込まれ切断。呼吸ができなくなったためウエイト、マスクを外して浮上したものの浮上途中で窒息。引き上げられたのち、人工呼吸をおこない、隠岐島前病院へ搬送。15時20分に死亡確認の報告を受けた。死因は確認中。
施工場所の水深は20~30m、事故原因は?
事故が発生した工事は島根県発注で工事名は「令和6年度(補正) 水産生産基盤整備事業 浦郷漁港 西沖防波堤外 耐津波補強工事」。耐津波補強をおこなう防波堤はマウンド上にケーソンを据え付けて築造する一般的なものとは異なり、浮体をチェーンで係留する浮防波堤型式。耐津波補強として、既設アンカーブロック(4m×4m×1.8m)に加えて補強アンカーブロック(3.3m×3.3m×1.8m)を設置してアンカーチェーン(直径50mm)で既設ブロックと連結するという工事だったようです。
報道発表資料に添付されている事故状況を示す断面図では、施工場所の水深は20~30m。起重機船と潜水士船を施工場所の前面に配置して作業をおこなっていた。
”起重機船のチェーンを吊り上げる際に、潜水士のホースが巻き込まれ切断”
フーカーホースが巻き込まれた ”起重機船のチェーン” というのが耐津波補強工事で設置するアンカーチェーンなのか、1本掛けで使用する起重機船のクレーンワイヤーに取り付けていたウェイト用チェーンなのかは不明。
事故当時、潜水士がどのような作業をおこなっていたのかは分かりませんが、潜水士船上からホースで空気を供給するフーカー潜水で作業していたことから、潜水士が水中電話で合図をおこなっていた可能性は高い。バディ無しの単独潜水で作業していたとすると、フーカーホースが巻き込まれる位置にあったことを気付かないまま、自らクレーン合図をしたのかもしれない。
事故原因を考えてみても推測でしかありませんが、事故を防げた可能性がある点として、潜水士船上にいる上回りの方がフーカーホースを適切な長さに巻き取ったり、クレーン合図前にフーカーホースを張って潜水士がホース位置を確認することが挙げられる。あと、潜水士が予備ボンベを携行していたのかという点も気になりますが携行していれば使用していると考えると、恐らく携行していなかったと思われる。


















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