中国船舶集団公司(CSSC)の子会社である中国船舶集団海装風力股份有限公司は、洋上風力タービンのH260-18MWプロトタイプナセル開発に成功したことを発表した。単機出力18MWは開発中のタービンとして世界最大。
中国で出力18MW、ローター直径260mの洋上風車開発に成功
2023年1月6日、中国船舶集団公司(CSSC)の子会社である中国船舶集団海装風力股份有限公司は、独自に開発したH260-18MWの洋上風力タービンナセルの開発に成功したことを発表。単機出力18MWは開発中のタービンとしては世界最大。ローター直径260mもMingyang Smart Energy(明陽智能)が開発を進めているMySE 16-260と同じ大きさですが世界最大。
部品の国内調達率は80%以上
中国海装に掲載されている記事によると、H260-18MWを構成する部品の国内調達率は80%以上でブレード・ギアボックス・発電機などのコア部品に関しては、ほぼ中国船舶集団によって設計、製造されており、国内調達率は99%を超えているそうです。
年間発電電力量は74GWh以上
H260-18MWの受風面積は53,000m2で標準的なサッカーコート7面分に相当する大きさ。その巨大な羽が1回転するだけで44.8kWhの電力が発生し、年間発電電力量は74GWh以上になるそうです。これは中国の1世帯3人家族が使用する年間電力量に換算すると約4万世帯分に相当する。
型式 | H260-18MW |
発電容量 | 18MW |
ローター直径 | 260m |
受風面積 | 53,000m2 |
年間発電電力量 | 74GWh /年 |
さらに、風車の単機出力を大きくすることで同じ規模の洋上風力発電所で考えると設置する基数が少なくなるというメリットもある。
例えば1GWの洋上風力発電所で考えると、単機出力16MWの風車を使用した場合、設置数は約63基。ここに単機出力18MWの風車を使用すると約56基になり、建設する風車が7基少なくなるので1割以上設置基数を削減することが出来る。
各タービン製造メーカーの開発中タービン
各メーカーが開発しているタービンの概要。2023年中に単機出力20MWのタービン開発が始まっても不思議ではないですね。
中国のタービンメーカー
メーカー | 中国海装 | 明陽智能 | 中国長江三峡集団 Goldwind |
型式 | H260-18MW | MySE 16-260 | CTG/Goldwind 252-16 MW |
発電容量 | 18MW | 16MW | 16MW |
ローター直径 | 260m | 260m | 252m |
ブレード長さ | ? | ? | 123m? |
受風面積 | 53,000m2 | 53,902m2 | 50,000m2 |
年間発電電力量 | 74GWh /年 | 67GWh /年 | 66GWh /年 |
中国以外のタービンメーカー
メーカー | Vestas | Siemens Gamesa | GE |
型式 | V236-15.0MW | SG 14-236 DD | Haliade-X 14.7MW-220 |
発電容量 | 15MW | 14MW | 14.7MW |
ローター直径 | 236m | 236m | 220m |
ブレード長さ | 115.5m | 115m | 107m |
受風面積 | 43,742m2 | 43,500m2 | ? |
年間発電電力量 | 約80GWh /年 | ? | 76GWh /年 |
タービンに関するタグ一覧
CTG/Goldwind 252-16 MW
DS205-8MW
GWH 252-13.6MW
GWH 252-16MW
H260-18MW
Haliade-X
Haliade-X 14.7MW-220
MySE 3.0-121
MySE 3.0-135
MySE 11-230
MySE 12-242
MySE 18.X-20MW
MySE 18.X-28X
MySE 22MW
SG 8.0-167 DD
SG 8.6-167 DD
SG 11.0-200 DD
SG 14-222 DD
SG 14-236 DD
SWT-7.0-154
V164-8.4MW
V174-9.5MW
V236-15.0MW
Windcatcher
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