SEP起重機船「振新1600」レグによる船体昇降試験を完了
2024年5月8日、中国で上海振新船務有限公司向けに建造している1,600トン吊りSEP起重機船「振新1600」(Zhen Xin 1600)の船体昇降試験がおこなわれ、無事に完了。
船体昇降試験は約10時間に渡って実施され、長さ118mのレグ最上部まで船体を上昇。ラックプレート、ギア、ガイドプレートの構成やブレーキ、昇降システム、モーターの安全システムが正常に機能することを重点的に確認したという。今後は海上公試に向けた準備がおこなわれるということですが、完成・引き渡し時期は不明。
ラック・アンド・ピニオン(rack and pinion)
出典:Wikipedia | OSHA Directorate of Technical Support and Emergency Management – Point of Contact Between a Rack and Pinion. オリジナルのアップロード者は英語版ウィキペディアのBrian0918さん, パブリック・ドメイン, リンクによる
SEP起重機船「振新1600」のレグはトラス構造で昇降装置にはラック・アンド・ピニオン(rack and pinion)と呼ばれる回転力を直線の動きに変換する歯車方式を採用。近年建造されている大型SEP起重機船のほとんどがこのタイプ。
船体昇降装置としてラック・アンド・ピニオンの他には「CP-16001」で採用されている連続式油圧ジャッキシステムがあります。
1,600トン吊りSEP起重機船「振新1600」の概要
船体の大きさは、長さ123.95m、幅48m、深さ9.5m。1,600トン吊りのメインクレーンと250トン吊りの補助クレーンを搭載し、レグ長さは118mで最大作業水深は70m。自航式で船尾には2,400kWのアジマススラスター3基、船首には2,000kWのバウスラスター2基があり、DP-2の自動船位保持装置を搭載。完成すると16~18MWの風力タービン設置が可能。
船名 | 振新1600 |
クレーン能力 | 1,600トン |
長さ | 123.95m |
幅 | 48m |
深さ | 9.5m |
レグ長さ | 118m |
最大作業水深 | 70m |
宿泊設備 | 118人 |
DPS | DP-2 |
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