こども・アニメ専門チャンネル「キッズステーション」で毎週月曜~金曜の午前10時から放送中の「ゴーゴー!のりものタウン」に起重機船「富士」が登場して作業の様子が紹介されていました。
ゴーゴー!のりものタウンに起重機船「富士」が登場
「スカパー」や「ひかりTV」、一部のケーブルテレビに加入することで視聴できるこども・アニメ専門チャンネル「キッズステーション」で毎週月曜~金曜の午前10時から放送中の「ゴーゴー!のりものタウン」に起重機船「富士」が登場して作業の様子が紹介されていました。今回紹介する「【のりもの図鑑】でっかいのりもの特集」はYoutubeで視聴可能。
「ゴーゴー!のりものタウン」は、乗り物を題材とした子供向けの教育バラエティ番組。設定として、乗り物たちが楽しく暮らす街「のりものタウン」に偶然たどり着いた妖精の男の子「ラッピー」が、乗り物が友達で自身の体も乗り物のパーツから出来ている「ガシャキン」と出会い、色々な乗り物を紹介してもらうというもの。
子供向けの番組なのでいろいろと突っ込みどころはありますが、「のりものタウン」という架空世界の設定なので登場する乗り物たちは会話が出来ます。起重機船「富士」も他の乗り物たちと同様にしゃべって自身の特徴や作業のポイントなどを説明してくれます。
紹介された作業内容はケーソン据付
登場する「富士」は、深田サルベージ建設が所有する3,000トン吊りの起重機船。そして、番組内で紹介されている作業内容は重量1,900トンのケーソン据付。
ブリッジと呼ばれる操縦室に妖精の男の子「ラッピー」が案内され、作業の様子を見学。操縦室では主に3つのことを行うという。番組内では紹介されていませんでしたが、他にもウインチを使った起重機船の操船や係留・曳航作業中のボートへの合図も無線機を使用してブリッジから行われます。
バラストの調整は、吊り上げる重量に合わせて船体の船尾側にバラスト水を入れて重たくすることで、ケーソンを吊り上げた時に船体がまっすぐになるようにすること。以前の記事でもその仕組みについて紹介してますので気になる方は要チェック。世界最大のクレーン船でも同様にバラスト調整を行っています。
バラストの調整など起重機船・クレーン船の仕組みについて
据付場所への移動はタグボートで曳航
製作場所から吊り上げられた重量1,900トンのケーソンを据付する場所まで移動させるときに使用するのはタグボート。日本の大型起重機船で自航するためのプロペラを搭載している船はほぼいない。なので移動する時はタグボートの力を借りて引っ張ってもらう必要がある。動画に登場するタグボートは「第八十二たけ丸」「君津丸」「千倉丸」の3隻。
日本でも本格的に開始された洋上風力発電所建設で、巨大な風車を組み立てるために清水建設が500億円を投じて建造したSEP起重機船「BLUE WIND」は日本の大型クレーン船としては珍しい自航式。
据え付けるケーソンに上がる手段はタラップ
出典:Youtube | のりものタウン
番組動画の中で一番の見どころだと思ったのが、据え付けするケーソンに起重機船から突き出したタラップを使用して乗り込む場面。ケーソンでも何でもヤードで吊り上げたり、設置場所で据え付ける様子は動画や画像でよく見ますが、長いタラップを使用してケーソンに乗り込む場面を動画で見たのは初めて。タラップから下の海面が見える状態で高さも結構高いので渡るだけも少し勇気が必要かも。
タラップはかなり長いですが、ケーソンに架けた時点の余長は短いのでもう少しジブを倒すと届かなくなりそう。その辺も考慮して作業されていると思いますけど。
ケーソン上に乗り込んだ作業員の方が水中ポンプを作動させてケーソン内に注水。既設のケーソン横にピッタリ据付して玉掛けを外したら作業は完了。
Youtube の動画
子供向けの番組とあなどっていましたが、見ててとても分かりやすい動画でした。動画は約24分で、登場する乗り物は3つ。起重機船「富士」は2番目に登場します。最初に登場するのは、東京~ハワイ路線に就航しているANAのエアバスA380型機「FLYING HONU」。3番目は3点式杭打機が登場。
Youtubeの「のりものタウン」チャンネルでは他にも「海ののりもの大集合‼」など興味深い動画がたくさんありました。
Youtubeのリンク先:【のりもの図鑑】海ののりもの大集合‼【海の日】
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