The Spaceport Companyは、既存の陸上ロケット発射施設に代わる移動式海上発射プラットフォームの開発に取り組んでおり、メキシコ湾で改造したSEP船を使用した観測用ロケット発射のデモンストレーションを計画しています。
SEP船をロケットの移動式海上発射プラットフォームとして開発
Startup developing sea-based launch pads
(海上発射台を開発するスタートアップ)
https://spacenews.com/startup-developing-sea-based-launch-pads/
The Spaceport Companyは、既存の陸上ロケット発射施設に代わる移動式海上発射プラットフォームの開発に取り組んでいる。既存の陸上発射施設で増加する発射ロケットの混雑に対する1つの解決策として注目されており、2023年5月にはデモンストレーションとしてメキシコ湾で改造船の海上発射プラットフォームから4回の観測ロケット発射が予定されている。
使用される海上発射プラットフォームは、いわゆるSEP船と呼ばれる自船のレグを使用して自立する作業船。打ち上げに必要な部材や設備を搭載し、打ち上げを行う海域まで移動したあと、レグによるジャッキアップを行ってロケットの発射を行う。ジャッキアップを行うのでレグ長さによって水深の制限が発生しますが、記事では沖合数km、最大水深60mの海域で動作可能としている。
SEP船でジャッキアップを行った状態からロケットを海上から発射するというのは、なかなか良いアイデアかもしれません。
海上からのロケット発射
これまでにも海上からのロケット打ち上げは行われています。ただ、発射台として使用されているのは全長132.9m、幅67mという大型の半潜水式バージで、元々は石油掘削リグとして建造されたものを改造して転用している。
海上で浮かんでいる作業船なので波浪による揺れや発射時の反動を考慮すると必然的に土台となる船体は大型のものになってしましますが、その点SEP船であれば最低限の機材を搭載可能な範囲で小型化しても安定性という面では陸上での打ち上げと変わらない状況を生み出すことが出来る。
打ち上げるロケットの規模には制限があるかもしれませんが、既存のSEP船を移動式海上発射プラットフォームとして転用することは効率いいのかも。
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