中国で建造している多目的杭打ち船のクレーン部分が完成
2024年8月20日、中国で建造している多目的杭打ち船のクレーン部分が完成し、輸送が開始されました。
中国の杭打ち船というと、日本にも昔は多くいた旋回式ではなく固定のリーダー式というタイプをよく見かける気がしますが、建造中の多目的杭打ち船はリーダーが着脱式になっており、杭打ち船兼クレーン船という仕様で中国では珍しいタイプ。
運搬船に搭載されているクレーン部材は2つあり、旋回体・Aフレームとジブを別々の状態で輸送。
画像の左側に見える建造中の5,000トン吊り起重機船「三航翔安」も気になる・・。ワイヤーリービングは完了し、メインフックも取り付けられているようなので間もなく完成といった感じ。
リーダーを外すと1,000トン吊りのクレーン船に早変わり
110m多目的杭打ち船と紹介されているので、恐らくリーダーの長さは110m。重量150トンの杭を深度95mまで打設することが可能。そして、着脱式のリーダーを外すと1,000トン吊りのクレーン船としても使用できる1隻2役。
「三航桩22」に搭載の可能性
クレーン部分の完成・輸送開始を報じる記事には搭載する船についての情報は記載されていませんが、中交第三航務工程局有限公司(CCCC Third Harbour Engineering)向けで110m多目的杭打ち船という情報から、2024年6月30日に船体進水がおこなわれた「三航桩22」(San Hang Zhuang 22)に搭載される可能性が高そう。
進水時の情報によると、船体寸法は長さ99m、幅34m、深さ3.4mで非自航式。クレーン能力については1,000トン吊りではなく、800トン吊りと紹介されていました。
船名 | 三航桩22 |
クレーン能力 | 1,000トン or 800トン |
杭打ち仕様 | 150トン(最大) 杭径3m(最大) |
長さ | 99m |
幅 | 34m |
深さ | 7.2m |
計画喫水 | 4m |
エアドラフト | 47m |
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