浮体式洋上風力の新技術「Windcatcher」に助成金165億
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Wind Catching Systemsの子会社にあたるWind Catching Demo ASは、ノルウェー政府系企業のEnovaから12億ノルウェークローネ、日本円に換算すると約165億円の助成金を獲得。
ノルウェー沿岸の浮体式洋上風力発電設備を迅速かつ安価に建設することを目指した支援制度で、浮体式洋上風力の導入を加速させることを目的としているという。
Wind Catching Demoは、ノルウェーのベルゲン(Bergen)から北西に位置する北海でデモンストレータープロジェクトのライセンス取得に向けたプロセスを開始しており、ライセンス申請には最大250MWの総設置容量を持つWindcatcher設計に基づく4つのユニットが含まれている。
今回の助成金対象となっているのは、プロジェクトで予定されている4つのユニットのうち最初のユニットにあたる40MWのデモプロジェクト。設置する「Windcatcher」は、1MWの風力タービン40基を搭載しており、プロジェクトは2029年に完了予定。
助成金は、提出された進捗計画が遵守され、5年以内にプロジェクトが稼働できることを条件に交付されているということなので、今後の進捗に注目。
40MW Windcatcher設計でDNVのAiP取得
2024年7月、Wind Catching Systems(WCS)は、40MW Windcatcher設計でDNVのAiP(Approval in Principle:基本設計承認)取得を発表しています。
AiPを取得した40MW Windcatcher設計は、1MW風車117基を設置する計画のフルスケールと比較して約1/3。ですが、1つの浮体で出力40MWというのは浮体式洋上風力タービンとしては世界最大。浮体の大きさや組立完了後の高さなど実際の寸法がどれくらいになるのか気になるところ。
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