SEP起重機船「Charybdis」の完成が1年以上遅れる予定
アメリカ初のジョーンズ法に準拠した洋上風力向けのSEP起重機船として建造が進められている「Charybdis」の完成が1年以上遅れるそうです。
2020年12月、現在はSeatriumに社名が変わっているアメリカ テキサス州南部にあるブラウンズビルのKeppel AmFELSで建造が開始され、当初は2023年第4四半期に完成予定でしたが、2024年後半から2025年初めに完成予定がズレ込み、1年以上も遅延するという。
ただ、完成後に従事する予定の「Coastal Virginia Offshore Wind Farm」で計画されているスケジュールには現段階で間に合うそうです。
2,200トン吊りSEP起重機船「Charybdis」
船名 | Charybdis |
クレーン能力 | 2,200トン(ジャッキアップ時) 1,700トン(フローティング時) |
ブーム長さ | 130m |
長さ | 144m |
幅 | 56m |
深さ | 11.5m |
喫水 | 7.5m |
DPS | DP2 |
搭載可能重量 | 11,500トン |
デッキ強度 | 10t/m2 |
デッキスペース | 5,400m2 |
レグ長さ | 109m |
スパッドカン | 182m2 |
プロペラ | 3,700kw×3(格納式) 3,200kw×4(固定) |
最大乗船人数 | 119名 |
中国からHuisman製クレーン運搬
SEP起重機船「Charybdis」に搭載する2,200トン吊りのメインクレーンはHuisman製。福建省漳州市にあるHuisman Chinaで製造され、2023年2月にBigLift Shippingの重量物運搬船「HAPPY STAR」へ積み込まれ、アメリカのテキサス州にある建造場所まで運搬がおこなわれています。
2023年8月にはSEP起重機船「Charybdis」の最初のレグが設置されたそうですが、まだその全貌は公開されていないようです。
「Coastal Virginia Offshore Wind Farm」の概要
「Coastal Virginia Offshore Wind Farm」は、アメリカ東海岸のバージニア州にあるバージニアビーチから東へ27マイル(約43km)で建設が計画されている。Dominion Energy が開発を進めており、洋上での建設作業は2024年に開始される予定。
Siemens Gamesa の風力タービン「SG 14-222 DD」を176基設置する計画で、単機出力14MWですが、パワーブーストにより15MWへの増強が可能。総発電容量は2.6GW、とんでもなく大規模な洋上風力発電所。
2026年に運転を開始すると、最大66万世帯への電力供給が見込まれている。
よく読まれている記事