Cadelerの2,600トンSEP船「Wind Pace」引渡

Cadelerの2,600トン吊りSEP船「Wind Pace」引き渡し

2025年3月26日、Cadelerは中国のCOSCO Shippingで建造していた2,600トン吊りのSEP起重機船「Wind Pace」（建造番号 N1064）が引き渡されたことを発表しました。

「Wind Pace」は、CadelerのP-classとして2番船で2024年8月に引き渡しがおこなわれた「Wind Peak」の姉妹船にあたり、Cadelerが保有するSEP船としては7隻目。P-classの1番船「Wind Peak」は、イギリス沖の北海で建設している「Sofia Offshore Wind Farm」でSiemens Gamesa製の14MW風力タービン「SG 14-222 DD」設置作業を開始している。「Wind Pace」は引き渡し後、2025年第2四半期から2026年第1四半期までの契約に基づいてアメリカの洋上風力プロジェクトに配備されることが明らかにされています。

Cadelerの新造SEP起重機船 建造状況

新造船の建造が発表されているSEP起重機船7隻のうち3隻が竣工。

P-calssの2隻およびA-classの3隻は、中国のCOSCO SHIPPING HEAVY INDUSTRYで建造。M-classの2隻は、韓国のHanwha Ocean（旧 大宇造船海洋：DSME）で建造。

2025年3月12日に命名式

2025年3月12日、中国の江蘇省啓東市にあるCOSCO SHIPPINGでSEP起重機船「Wind Pace」の命名式（Naming Ceremony）がおこなわれました。

SEP起重機船「Wind Pace」

SEP起重機船「Wind Pace」は、長さ162ｍ、幅60ｍ、深さ12ｍ。最大2,600トン吊りのクレーンを搭載しており、揚程は甲板上180ｍ。長さ119ｍのレグ4本により最大70ｍの海域で作業可能となっており、レグの動作速度は船体が海面上に浮いている状態で1.2ｍ/分、船体の上昇下降時は0.8ｍ/分。水深70mの海域で船体を海面から15ｍ上昇させる場合で計算すると、所要時間はおよそ1時間半。

5,600m²の甲板スペースには最大で15MWの風力タービン部材7基分または20MWの風力タービン部材5基分を積載可能。

【動画】SEP起重機船「Wind Pace」建造の様子