NnG洋上風力で1基目の8MW風力タービン設置
スコットランドの沖合で建設されている「Neart na Gaoithe (NnG) offshore wind farm」で1基目の風力タービン設置が完了。Siemens Gamesaの単機出力8MW風力タービン「SG 8.0-167 DD」を設置したのは、Fred. Olsen Windcarrierが所有する800トン吊りSEP起重機船「Blue Tern」。
北海道石狩湾新港で「BLUE WIND」が設置中の風力タービンも「SG 8.0-167 DD」
風力タービン資材の積込はダンディー港でおこなわれ、SEP起重機船「Blue Tern」の甲板上には8MWの風力タービン資材3セット分を搭載。ジャケット式基礎の上に設置する風力タービンのハブ高さは約120m。
このハブ高さというのが重要なポイントになっており、SEP船の最大揚程がハブ高さを超えていなければ部材をクレーンで吊り上げて設置することは出来ない。SEP船「Blue Tern」は2021年にブームを12m延長するアップグレードをおこなっており、メインフックの最大揚程は甲板上から127m。なので甲板レベルが水面の高さまで下がった状態でギリギリ施工出来るかなという感じ。ジャッキアップ後の画像を確認すると海面から船底がおよそ20m、甲板レベルは水面から約30mほどの高さまでジャッキアップしているので揚程にはかなり余裕があるように見える。
クレーン能力800トンでも揚程がクリアできれば8MW風力タービン設置は可能。さらに今後SEP船「Blue Tern」は、2024年にバルト海で建設しているドイツの「BALTIC EAGLE OFFSHORE WIND FARM」で9.5MWの風力タービンを設置予定。
「Neart na Gaoithe (NnG) offshore wind farm」の概要
「Neart na Gaoithe (NnG) offshore wind farm」のプロジェクトを実施ている事業者は EDF Renewables UK と ESB の合弁会社。ウェブサイトで公表されているプロジェクトの総投資額は約20億ポンド、日本円に換算すると約3,640億円。
2024年に運転開始が予定されており、発電した電力によって375,000世帯にグリーンエネルギーを供給し、年間40万トン以上のCO2排出量削減が見込まれています。
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