2025年を振り返る 注目度の高かったニュース記事

2025年を振り返る 注目度の高かったニュース記事 国内ニュース

10.豊後水道でフェリー「おれんじ四国」と貨物船「RUBINA」衝突

両船のAIS情報による航跡

2025年11月19日18時30分ごろ、豊後水道でオレンジフェリーの「おれんじ四国」(全長119.9m)とパナマ船籍のばら積み貨物船「RUBINA」(全長229m)が衝突する事故発生。

事故当時、フェリー「おれんじ四国」は17時35分に大分県の臼杵港を出港して愛媛県の八幡浜港へ向かっており、ばら積み貨物船「RUBINA」は11月3日にオーストラリアのニューカッスルを出港して山口県の宇部へ向かっていた。

報道されている情報によると、フェリー「おれんじ四国」には乗客32人、乗組員11人が乗っており、ばら積み貨物船「RUBINA」には20人が乗船していましたが、ケガ人はいないとう。両船ともに衝突による浸水や油の流出は確認されていない。

9.「BLUE WIND」台湾の海龍洋上風力で14MW風力タービン設置

「Hai Long Offshore Wind」に最初の風力タービンを設置したSEP起重機船「BLUE WIND」
出典:Hai Long Offshore Wind(Photo credit: Shimizu Corporation)

2025年4月21日、台湾西部の彰化県沖で建設が進められている「Hai Long Offshore Wind」で清水建設SEP起重機船BLUE WIND」により、1基目となるSiemens Gamesaの14MW風力タービン「SG 14-222 DD」設置が完了しました。

その後、SEP起重機船「BLUE WIND」は2025年の作業期間において、およそ6か月間で「Hai Long 2」の14MW風力タービン37基を設置。2025年11月3日に母港である室蘭港へ帰港しています。今後も「BLUE WIND」の活躍に期待。

「Hai Long Offshore Wind」はNorthland Power三井物産Gentariで構成されるHai Long Offshore Wind Projectが3つのフェーズに分けて開発を進めている。2A(294MW)、2B(224MW)、3(504MW)では、Siemens Gamesaの14MW風力タービン「SG 14-222 DD」73基と洋上変電所2基を設置する計画。

8.五洋建設が大型基礎施工船の建造契約締結を発表、建造費1200億円

2025年1月27日、五洋建設はシンガポールのSeatriumと洋上風力建設に用いる5,000トン吊りクレーンを搭載した大型基礎施工船(HLV,Heavy Lift Vessel)の建造契約を締結したと発表しました。

日本の洋上風力発電は、主として着床式洋上風力の整備が港湾区域で進められていますが、2027年度以降、一般海域において建設工事が本格化する見込み。五洋建設は、海洋土木のリーデイングカンパニーとして、日本の洋上風力発電供給拡大に貢献すべく、SEP起重機船ケーブル敷設船など、洋上風力建設に必要な大型作業船の建造等に積極的に取り組んでいますが、一般海域のプロジェクトでは、風車の大型化に伴い基礎のモノパイル重量も増加し、SEP起重機船では基礎の施工が困難になるという見込みから大型基礎施工船の建造を決めたという。

完成・引き渡しは2028年5月で2028年秋からの稼働を予定。

7.インド沖で火災のコンテナ船「WAN HAI 503」曳航索接続

2025年6月13日、インド沿岸警備隊(Indian Coast Guard)はインド南西部のケララ州沖で火災により漂流するコンテナ船「WAN HAI 503」に対し、タグボートの曳航索接続をおこない曳航を開始したことを発表しました。

コンテナ船「WAN HAI 503」で積荷のコンテナが爆発し、火災が起きたのは6月9日。スリランカのコロンボ港を6月7日に出港し、インドのナバ・シェバに向かって航行中に事故が発生。コンテナ船「WAN HAI 503」には乗組員22人が乗船しており、救命ボートから18人の乗組員が救助され、そのうち5人が負傷。そして、4人の乗組員が行方不明となっている。

WAN HAI LINESが更新情報でコンテナ船「WAN HAI 503」の火災が消し止められたことを発表したのは、火災発生から51日後の2025年7月30日。その後、9月11日にアラブ首長国連邦のジェベルアリへ入港し、指定避難バースでコンテナの荷降ろし作業を開始。積まれていたコンテナの多くは火災により損傷していることに加えて、被災区域の鋼板や固定構造物がひどく溶けており、ハッチカバーも極端な熱で変形している状態。さらに、消火活動により船内に溜まった水の処理作業や貨物室の一部に残存する一酸化炭素の換気などコンテナ揚陸作業は困難かつ時間を要するものになっているという。

コンテナを荷降ろしする作業は現在も継続しており、12月23日に発表されたの更新情報によると12月21日時点で荷降ろしを完了したコンテナは1,684、船内に残るコンテナは38となっている。

6.岡山県笠岡沖でガット船「第十八盛栄丸」と貨物船「大惇丸」衝突

ガット船「第十八盛栄丸」と貨物船「大惇丸」の航跡

2025年12月7日01時20分ごろ、岡山県笠岡市六島の南西約2.5kmでガット船「第十八盛栄丸せいえいまる」と貨物船「大惇丸たいしゅんまる」が衝突する事故発生。

事故当時、ガット船「第十八盛栄丸」は大阪港を出港して福岡県の門司港へ向かっており、貨物船「大惇丸」は神奈川県の横浜港を出港して広島県の福山港へ向かっていました。

水島海上保安部発表の情報として報道されている内容によると、衝突事故によるけが人や船体破損による浸水、油の流出は確認されていない。水島海上保安部は事故原因を調べているという。

ガット船「第十八盛栄丸」と貨物船「大惇丸」の航跡
出典:Marinetraffic
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