SEP船「柏鶴」室蘭港へ初入港、入港セレモニーと見学会
2024年7月5日、大林組と東亜建設工業が共同で建造したSEP起重機船「柏鶴」は北海道の室蘭港へ初入港し、入港セレモニーと見学会がおこなわれました。
SEP起重機船「柏鶴」の甲板上でおこなわれた入港セレモニーには、大林組と東亜建設工業の関係者以外に室蘭市の青山市長も臨席。再生可能エネルギーの切り札として注目される洋上風力タービンを設置するSEP起重機船の入港を歓迎し、地域経済の活性化に加えてゼロカーボンを目指す室蘭市も大きく貢献できることが期待されているという。
およそ1年間の習熟訓練後に室蘭港へ
SEP起重機船「柏鶴」は、2023年4月に竣工。その後、2023年6月に建造場所のJMU横浜 磯子工場から茨城県の常陸那珂港へ移動して習熟訓練を実施していました。
それから約1年後の2024年6月20日7時頃に常陸那珂港から室蘭港への回航を開始。室蘭港に到着したのは、2024年6月24日10時頃。非自航式のSEP起重機船「柏鶴」を曳航したのは、タグボートは「清和丸」。常陸那珂港から室蘭港の回航距離を所要時間の99時間(4日間と3時間)で割ると平均速力は約4ノット。
竣工時のニュースでは、10カ月から1年程度の習熟訓練を実施した上で施工に投入する予定と報じられていましたが、常陸那珂港で約1年間にわたり滞在していたことから習熟訓練は完了しているのかもしれません。早く実施工での活躍を見たい気持ちですが、当分の間は案件が無さそう。石狩湾新港で「BLUE WIND」が設置した風力タービンのメンテナンスはいつかあるでしょうけど、これも当分先の話・・。
SEP起重機船「柏鶴」の仕様
船名 | 柏鶴 |
クレーン能力 | 1,250トン |
長さ | 88m |
幅 | 40m |
深さ | 7m |
喫水 | 4.6m 6.6m(スパッド底部) |
DPS | DP1 |
搭載可能重量 | 4,800トン |
デッキ強度 | 10t/m2(一部20t/m2) |
デッキスペース | 2,000m2 |
レグ長さ | 63m(最大70m) |
スラスター | 1,400kw×4 |
居住設備 | 54名 |
操船ウインチ | 50トン×4基 |
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