全長358mのFPSO「BW Opal」、2025年に稼働予定

全長358mのFPSO「BW Opal」、2025年に稼働予定 石油プラットフォーム
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全長358mのFPSO「BW Opal」命名式

出典:BW Offshore

2025年2月15日、シンガポールにあるSeatriumFPSOBW Opal」の命名式(naming ceremony)がおこなわれました。

FPSO「BW Opal」は長さ358m、幅64m。ガス処理能力は1日あたり8億5,000万立方フィート、コンデンセート液の設計容量は1日あたり11,000バレル。いくつかの係留ラインを1点に集約するタレットと呼ばれる係留装置を搭載しており、タレットが船体内部に位置するインターナル・タレット(Internal Turret)が採用されている。

FPSOとは?

FPSOとは、Floating Production, Storage and Offloading system(浮体式海洋石油・ガス生産貯蔵積出設備)の略。海洋油田・ガス田のある洋上で石油・ガスを生産するための浮体式設備。生産した原油を船体内の貯油タンクに貯蔵し、輸送タンカーへ積出する。

韓国で船体建造後、シンガポールでモジュール搭載

FPSO「BW Opal」の船体部分は、韓国南部の慶尚南道にあるSK ecoplantグループのSamKang S&C Shipyardで建造。その後、シンガポールのSeatriumへ移動して上部モジュールや居住区、係留設備のタレットモジュールなどの搭載作業を実施。2024年5月に最終モジュールの搭載作業が完了。

韓国でおこなわれた6つに分割した船殻ブロックをSPMT(Self Propelled Modular Transporter)と呼ばれる自走式多軸台車により、フローティングドック上で連結する様子は興味深い作業。最も重量が重たい船殻ブロックは船尾ブロックで重量は13,113トン。

2025年内にオーストラリア沖で生産開始予定

韓国からシンガポールへ曳航されるFPSO「BW Opal」
出典:BW Offshore

FPSO「BW Opal」は完成後にオーストラリア北部のダーウィンから北へ約300km沖合で開発が進められているバロッサガス田(Barossa Gas Project)へ移動し、2025年に生産が開始される予定。

基本的にFPSOは推進装置を搭載していないため、自航することが出来ない。韓国からシンガポールへの移動時も曳航されていましたが、稼働予定のオーストラリアへも同様に曳航されるものと思われる。

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