Taipower洋上風力プロジェクトでジャケット設置作業を開始


2025年3月19日、Shinfox Far East Energyは台湾の「Taipower Offshore Wind Project Phase II」で最初のジャケット基礎設置を完了したと発表しました。
ジャケット設置作業をおこなったのは、中国でShinfox Far East Company(SFE)向けに建造された4,000トン吊りクレーン船「SFE Hercules」。2024年5月に竣工したクレーン船「SFE Hercules」は6月に台湾の台中港へ入港していました。
ジャケットの寸法や重量などの数値は明らかにされていませんが、SFEのLinkedIn投稿では ”The jacket, taller than a 20-story building and heavier than 10 Boeing 747s”(このジャケットは20階建てのビルよりも高く、ボーイング747型機10機よりも重い)と説明されているので、推測するとジャケット高さは60m以上、重量2,000トン以上ということになる。
公開されているジャケット設置をおこなう画像によると、吊り上げに使用しているのはメインフックの1フックのみ。クレーン船「SFE Hercules」に搭載されているメインフックは2基ありますが、2基のフックは同じ仕様ではなく3,500トンと2,000トンという容量の異なるフックを備えている。今回のジャケット設置で使用しているのは、容量3,500トンのフックブロック。
4,000トン吊りクレーン船「SFE Hercules」の概要

クレーン船「SFE Hercules」の船体寸法は長さ200.8m、幅48m、深さ16m。メインクレーンの最大吊り上げ能力は固定吊り4,000トン、旋回3,000トン。
2基のメインフックは左右対称ではなく、3,500トンと2,000トンという容量の異なるフックブロックを備えている。ブーム先端の補助フックは、1,000トン吊り。揚程はメインフックで甲板上120m、補助フックで甲板上145m。
船名 | SFE Hercules |
総トン数 | 48,524トン |
載貨重量トン数 | 30,087トン |
排水トン数 | 59,704トン |
クレーン能力 | 主フック:4,000トン(固定) 主フック:3,000トン(旋回) 補助フック:1,000トン |
揚程 | 主フック:120m(甲板上) 補助フック:145m(甲板上) |
長さ | 200.8m |
幅 | 48m |
深さ | 16m |
速力 | 10ノット |
DPS | DP-2 |
宿泊設備 | 228人 |
Taipower Offshore Wind Project Phase II
- 設置位置:台湾 彰化県 鹿港から西へ14.25km、水深37~49m
- 発電容量:294.5MW
- 風力タービン:Vestas V174-9.5 MW、31基
- 風車基礎:着床式、ジャケット
- 運転開始:2025年
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