SEP船「Boreas」に搭載される5基のメタノールエンジン
Van Oord takes next step in implementing more sustainable fuels
(Van Oord は、より持続可能な燃料を導入するための次のステップに進みます)
https://www.vanoord.com/en/updates/van-oord-takes-next-step-implementing-more-sustainable-fuels/
2023年4月19日、Van Oordは建造中のSEP起重機船「Boreas」に搭載するWärtsilä 32メタノールエンジンが工場受入試験(FAT,Factory Acceptance Tests)に合格し、建造場所の中国へ向かっていると発表した。
SEP起重機船「Boreas」は中国の山東省 烟台市にあるYantai CIMC Raffles Offshore(烟台中集来福士海洋工程有限公司)で建造が行われており、5基のWärtsilä 32メタノールエンジンが搭載されるという。
完成・引き渡し予定は2024年。
- 2021年10月建造発注を発表
建造場所は中国のYantai CIMC Raffles Offshore
- 2022年7月First Steel Cutting Ceremony 鉄鋼切断式
- 2022年12月Keel Laying Ceremony 起工式(キール敷設)
- 2024年完成・引き渡し(予定)
メガSEP起重機船「Boreas」
Van OordのメガSEP起重機船「Boreas」の船体設計は、Jan De Nulの3,200トン吊りSEP起重機船「Voltaire」と同じKnud E Hansenによるもの。搭載されるクレーンもHuisman製で同じですが、吊り上げ能力については今のところ3,000トン以上としか発表されていない。「Voltaire」も建造中は3,000トン以上としか公表されていなかったので、同じように3,200トン吊りという仕様になる可能性は高い。
船名 | Boreas | Voltaire |
クレーン能力 | 3,000トン以上 | 3,200トン |
長さ | 176m | 169.3m |
幅 | 63m | 60m |
深さ | 13.2m | 14.6m |
レグ長さ | 127.4m | 130m |
作業水深 | 最大80m | 最大80m |
載荷重量トン | 20,000トン以上 | 21,500トン |
「Voltaire」との類似点は多いですが、大きく違うのは「Boreas」がWärtsilä 32メタノールエンジンを搭載するメタノール燃料船であるという点。効果は、従来の化石燃料を使用する方法に比べてCO2排出量を78%以上削減するという。
さらに、高度なアクティブエミッション制御技術(選択的触媒還元)によりNOx排出量を抑え、5,000kWhのバッテリーパック設置で燃料消費量をさらに削減できるそうです。
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