2022年9月4日未明に起きた水先案内人を乗せた船が神戸港の沖にある防波堤に衝突した事故で死亡した船長の体内からアルコールの成分が検出された。
船長の体内からアルコール検出
2022年9月4日午前3時前、神戸港の沖にある第一防波堤に船が衝突し、52歳の男性船長と、71歳の水先案内人の男性が死亡、50代から70代の男性3人が重傷を負った事故。
神戸海上保安部が遺体を司法解剖した結果、男性船長の血中からアルコールの成分が検出されたそうです。
防波堤衝突5人死傷 死亡した船長の体内からアルコール検出(抜粋)
神戸海上保安部が遺体を司法解剖した結果、男性船長の血中からアルコールの成分が検出されたことがわかりました。
運航していた「内海交通」によりますと、乗船前に各自でアルコール検査を行っていましたが、会社は結果を把握していなかったということです。
海上保安部は、業務上過失致死傷などの疑いを視野に調べを進めています。
防波堤衝突5人死傷 死亡した船長の体内からアルコール検出 (ntv.co.jp)
事故後の船体画像を見ても、かなりスピードが出た状態で防波堤に衝突したことが分かります。夜間の暗闇とはいえ走りなれているはずの港内で防波堤に衝突するのは少しおかしいとは思っていましたが、飲酒運転だったのであれば合点がいきます。
衝突事故を起こした時の船の速度は不明ですが、20ノットは出ていたのではないでしょうか。分かりにくいので船の速度を時速に換算すると
20ノット = 20ノット ×1.852km = 37km/h
そこまで速い速度ではありませんが、動かない防波堤に衝突しているので衝撃はかなりのものだったはず。そして、車に乗るとシートベルトを必ず締めますが、船にはシートベルトはありません。エアバックもない。そんな状況で時速約40kmという速度で衝突した時の船内を想像すると恐ろしくなります。
事前にアルコール検査を各自していたとのことですが、事故後の体内からアルコールの成分が検出されてしまった以上、検査はまったく機能していなかったということになります。飲酒してても検査をスルーしてしまうことが常態化していたのかは不明。
少し気になるのは、予定されていた業務だったのかという点。時間的に休暇中であれば飲酒しててもおかしくないので、急遽依頼された業務という事であれば話が変わってきそうな気がします。
どちらにしても飲酒した状態で船を操船してしまった船長に過失がある事は間違いありませんが、背後関係を含めて調べないと同様の事故が再び起こる可能性がありそうです。
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