メキシコ海軍の帆船「CUAUHTEMOC」がブルックリン橋に衝突

メキシコ海軍の帆船「CUAUHTEMOC」がブルックリン橋に衝突 事件・事故
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メキシコ海軍の帆船「CUAUHTEMOC」がブルックリン橋に衝突

2025年5月17日午後8時30分ごろ(現地時間)、アメリカのニューヨークでイーストリバーに架かるブルックリン橋へメキシコ海軍の練習帆船「CUAUHTEMOC」(クアウテモック)が衝突するという事故が起きた。

事故当時、練習帆船「CUAUHTEMOC」には277人が乗船しており、衝突事故によって22名が負傷し、そのうち乗組員2名が亡くなったという。

SNSに投稿されている衝突時の映像を見ると、停泊場所の岸壁を離岸した練習帆船「CUAUHTEMOC」はそのまま後進し、岸壁から約500m離れた位置にあるブルックリン橋に衝突。橋桁と接触した3本のマストは折損し、橋を通過した後も進み続け、船体が護岸と接触。重傷者は衝突時、マスト上にいた乗組員だと報じられています。

事故直後、ブルックリン橋の橋面上の通行は一時的に閉鎖されましたが、大きな構造的損傷を受けていないことを確認し、約2時間後に通行を再開。

現時点で事故原因は明らかにされていませんが、何らかの理由で練習帆船「CUAUHTEMOC」は操縦不能に陥り、船体を制御することが出来ない状態だったことが推測できる。

ブルックリン橋の桁下制限は38.7m < 帆船の高さは44.81m

練習帆船「CUAUHTEMOC」は出港後、アイスランドに向かう予定だったと報じられています。

練習帆船「CUAUHTEMOC」の高さは44.81mと報じられており、ブルックリン橋の桁下制限が約38.7m(127フィート)であることから、練習帆船「CUAUHTEMOC」がブルックリン橋へ向かったこと自体、不測の事態だったことが分かります。

登檣礼とうしょうれいでマスト上に多くの乗組員がいたことにより人的被害拡大

岸壁を離れる練習帆船「CUAUHTEMOC」を映した動画がSNSに投稿されています。

出港時の練習帆船「CUAUHTEMOC」のマスト上には数多くの乗組員が配置されている。これは登檣礼とうしょうれいという帆船における最高の礼式で、見送りに来た来客に対する謝礼をおこなっている。帆桁という戦闘準備が出来ない位置に乗組員を配置することにより敵意がないことを証明するという意味があるそうです。

離岸した岸壁から衝突したブルックリン橋までは約500mしかなく、破損したマスト上にも多くの乗組員がいたため、人的被害の拡大につながったと思われる。

登檣礼(とうしょうれい、英: Manning the yards)とは、帆船の出航時に船員を帆桁(英語版)(ヤード)などに配置し、見送りに来た来客に対する謝礼を行うもの。帆船における最高の礼式である。

「乗組員を、帆桁という戦闘準備が出来ない位置に配置することで、敵意がないことを証明する」意味を持つ(礼砲も同じ意味である)。

出典:Wikipedia | 登檣礼(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%99%BB%E6%AA%A3%E7%A4%BC)

【動画】ブルックリン橋への衝突の瞬間、AIS航跡

練習帆船「CUAUHTEMOC」

練習帆船「CUAUHTEMOC」
出典:Wikipedia | Żeglarz, Public domain, via Wikimedia Commons
船名CUAUHTEMOC
排水トン数1,800トン
長さ90.5m
11.99m
建造年1982年
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