ABS(American Bureau of Shipping、アメリカ船級協会)は、海上でのブースターロケット回収に使用する自律型ロケット回収用ドローンシップの遠隔操作機能を評価するため、SpaceXとの共同開発プロジェクトにサインしました。
ドローンシップに関する共同開発プロジェクト
ABSとスペースXが遠隔操作式ロケット回収用ドローンシップに関するJDPにサイン
ABSとSpaceXが遠隔操作ロケット回収ドローン船でJDPに署名 – American Bureau of Shipping (cision.com)
記事によると、現在SpaceXが運用しているロケット回収用ドローンシップ(ASDS、Autonomous spaceport drone ship)は3隻。その内、ABSの「自律・遠隔操作機能に関するガイド」に準拠しているかの評価を受けることになるのは「Marmac 302」というドローンシップ。
SpaceXが運用するdrone shipには、それぞれ愛称が付けられており、「Marmac 302」は ”A Shortfall of Gravitas” 。意訳すると ”威厳が足りない” 。それぞれ甲板上の着陸点の外周にマーキングされてます。
愛称の由来はイギリスの作家イアン・M・バンクス氏のSF小説「The Player of Games」に登場する宇宙船の名前。イーロン・マスク氏のSF好きが高じてという少し変わった趣向。
運用中のドローンシップ
現在SpaceXが運用しているロケット回収用ドローンシップは3隻。「Marmac 302」、「Marmac 303」、「Marmac 304」。
台船名 | 愛称 | 意訳 |
---|---|---|
Marmac 302 | A Shortfall of Gravitas | 威厳が足りない |
Marmac 303 | Just Read the Instructions | 指示をよく読め |
Marmac 304 | Of Course I Still Love You | もちろん今も君を愛している |
Marmac 302。愛称は ”A Shortfall of Gravitas” (ASOG)。
Marmac 303。愛称は ”Just Read the Instructions” (JRTI)。
”Just Read the Instructions”という愛称はSpaceXが最初に建造したドローンシップ「Marmac 300」と同名。
2020年1月から5月にかけてアップグレードされ、古い格納式スラスタは固定スラスタに置き換えられました。
Marmac 304。愛称は ”Of Course I Still Love You” (OCISLY)。世界で初めて着陸に成功した時のドローンシップ。
Marmac 304(Of Course I Still Love You)は、2015年6月に就航し、2021年まではフロリダに拠点をおいて活躍していましたが、2021年6月にフロリダ州ポートカナベラルからカリフォルニア州ロングビーチ港に移動しています。運搬したのはBoskalisの半潜水式運搬船「MIGHTY SERVANT 1」。
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