大型起重機船による「広島はつかいち大橋」架設工事、7月から開始

大型起重機船による「広島はつかいち大橋」架設工事、7月から開始 国内ニュース
スポンサーリンク

大型起重機船による「広島はつかいち大橋」架設工事、7月から開始

2024年6月20日、広島県は広島市と廿日市市の沿岸を結ぶ「広島はつかいち大橋」の4車線化に向けて新たに加える2車線の橋桁架設工事に7月上旬から着手すると発表。

工事の進捗状況は、2021年度までに下部工が完成。上部工については2022年10月の契約締結後、橋桁の工場製作を進めてきたという。海上部660mという長さの橋桁は6分割で製作がおこなわれており、1ブロック当たり95m~138.7mの長さで架設が実施される予定。架設作業は五日市側(広島市内側)の1ブロックから廿日市側の6ブロックへ向けて順次進められる予定で、7月末の架設完了を目指している。

ブロック橋桁長さ
第1ブロック113.9m
第2ブロック95.0m
第3ブロック106.3m
第4ブロック138.7m
第5ブロック109.9m
第6ブロック95.4m

計画上で想定されている起重機船は「駿河」

そして、架設作業をおこなうのは2,200トン吊り起重機船の予定。そして、県が公表している広島県議会 建設委員会の資料に参考として架設計画図が掲載されており、描かれている起重機船からも深田サルベージ建設の「駿河」で架設予定であることが分かる。

起重機船「駿河」は先日、6月10日に岡山県笠岡沖で沈没した漁業取締船「白鷺」の船体を引き揚げる作業をおこなっています。

2,200トン吊りの起重機船は日本国内に「駿河」しかいない。架設計画図が「駿河」で描かれていることから橋桁を吊り上げるためのリフティングピースは、起重機船「駿河」のフック間距離を想定した角度で設計・製作されているため、特段の事情が無い限り「駿河」で施工がおこなわれるものと思われる。吊り上げ能力で見ると、「駿河」の他に「海翔」「武蔵」「第50吉田号」「富士」「BLUE WIND」はクリアしているため、施工場所の水深および吊り角度が変わってもリフティングピースの安全性が担保されれば施工可能。

今回の「広島はつかいち大橋」架設工事のように起重機船の吊り上げ能力が分かっている時など、起重機船検索に便利なのが「日本の起重機船・クレーン船 リスト」。是非、使ってみてね。

スポンサーリンク

「広島はつかいち大橋」4車線化の事業概要

2024年7月上旬から橋桁架設がおこなわれる「広島はつかいち大橋」は、国際拠点港湾 広島港 臨港道路廿日市草津線の4車線化事業として実施されている。既に供用を開始している暫定2車線は2001年8月に完成。4車線化事業は2.9kmの区間をⅠ期1.6km(東側)とⅡ期1.3km(西側)に分割して施工が進められており、Ⅰ期は2017年2月に開通。

今回、橋桁架設が実施されるのは「国際拠点港湾 広島港 臨港道路廿日市草津線 広島はつかいち大橋海上部上部工工事(11工区)」で請負者は川田・横河・三井住友建設鉄構 共同企業体(JV)。請負金額は、4,320,470,000円(税込)。

国際拠点港湾 広島港 臨港道路廿日市草津線 広島はつかいち大橋海上部上部工工事(11工区)
  • 工事名:国際拠点港湾 広島港 臨港道路廿日市草津線 広島はつかいち大橋海上部上部工工事(11工区)
  • 請負者:川田・横河・三井住友建設鉄構 共同企業体
  • 工事内容:鋼6径間連続鋼床版箱桁橋 橋長L=660m
  • 請負金額:4,320,470,000円(税込)
  • 工期:令和4年10月1日~令和7年4月14日
スポンサーリンク
興味深い海の世界

あらゆるものが巨大な海の世界。
なかでもインパクトの強い画像を中心に海の世界を紹介。

スポンサーリンク
世界のサルベージ オペレーション

来島海峡で水深60mの海底に沈んだ全長約170mの「白虎」引き揚げをはじめ、日本国内でも多くのサルベージオペレーションがおこなわれています。
世界各地で実施されている困難なサルベージの数々を紹介。

Crane1000をもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む

タイトルとURLをコピーしました