2022年8月1日、中国海洋石油集団有限公司(CNOOC、China National Offshore Oil Corporation)は、恩平15-1センタープラットフォームの全体的な設置を完了したと発表。総重量30,000トンを超えるアジア最大規模の石油プラットフォーム。
恩平15-1センタープラットフォーム
恩平15-1センタープラットフォームが設置されたのは香港から南西に200km沖合の南シナ海。水深は約90m。
ジャケットの設置
プラットフォーム下部のジャケットは2022年6月27日に設置が完了。
ジャケット大きさは幅92.4m、高さ101.1m、重量18,000トン。運搬台船「海洋石油229」に搭載されたジャケットは設置場所付近で台船を傾けて滑らせ、進水する方法で設置。
👆上の画像を見ると分かりますが、玉掛けするワイヤーの末端部分だけジャケットの上面に出ている状態で玉掛けを行っています。作業している方も事前に陸上で玉掛けワイヤーを仕込んだ所を確認してるはず、なんならマーキングしてどれがどのワイヤーか分かるようにしてるはず。ですが、この後の吊り上げ画像を見るとワイヤー同士が絡まってます。
恐らく、1度吊り上げると直したくてもワイヤー直せないんでしょうね。強度的に安全率でカバーされれると思っていたのかは分かりませんが、事故が起きなくてよかったです。
これだけ大きなプロジェクトに従事している人でも、同じ人間なんだなぁという変な親近感が湧きました。
ジャケットの設置を行っているのは7,500トン吊りクレーン船「Lan Jing」(蓝鲸)。
トップサイドの設置
トップサイドの高さは最高点で67m、重量18,880トン。面積はバスケットコート約10面分、約4,200平米という記事があったので、恐らく縦横の大きさは推定125m×35mくらい。
ジャケットの時と同様、運搬台船は「海洋石油229」。
ジャケットやトップサイドは大きいんですが、その大きさがイマイチ伝わりにくい原因に運搬台船「海洋石油229」自体が巨大だからという事があるかもしれません。
船名 | 海洋石油229 HAI YANG SHI YOU 229 |
最大積載重量 | 38,500トン |
長さ | 234.7m |
幅 | 65.0m |
深さ | 14.25m |
「海洋石油229」は先日も高さ302m、重量30,000トンの巨大ジャケット運搬台船として使用されています。
トップサイドは運搬台船「海洋石油229」に載せた状態で設置する”float-over”という方法で設置。
ジャケットの隙間に台船を差し込むクリアランスは、ほとんどないので難易度高そう。
台船の進行方向側に取っている係留索は、前方にいる4,500トン吊りクレーン船「Chuang Li」(創力)から取っている。設置海域は水深約90mなのでアンカーで係留するとジャケットとアンカーワイヤーが干渉してしまうからだと思われます。
よく読まれている記事