「Svanen」重量1,200トンの拡張ガントリー設置
2024年5月2日、Van Oordは大規模アップグレードを実施している「Svanen」の拡張ガントリーが設置されたと発表しました。設置した拡張ガントリーの部材重量は1,200トン、高さ25m。作業は夜間におこなわれ、一晩のうちに「Svanen」の高さは100mから125mへ増加。
アップグレードにより「Svanen」の吊り上げ能力は3,000トンから4,500トンへ増強、それに伴って能力増強に対応するパイルグリッパーの改良や船体の補強などがおこなわれ、2024年第3四半期にアップグレードした新「Svanen」の運用開始が予定されています。
Mammoetのリングクレーン「PTC210-DS」による設置作業
出典:Van Oord
「Svanen」に拡張ガントリーを設置したのは、最大吊り上げ能力3,200トンの巨大なMammoetのリングクレーン「PTC210-DS」。拡張ガントリー設置作業において、1,200トンという部材重量とともに大きなハードルになるのは揚程。125mの高さに設置する作業の様子を見ると、拡張ガントリー(25m)とほぼ同じ高さの吊具を使用しているため揚程は150m以上。
オランダのスヒーダムに設置されているMammoetのリングクレーン「PTC210-DS」は、Cadelerの「Wind Orca」「Wind Osprey」という2隻のSEP起重機船アップグレードをおこなっており、「Svanen」で3件目の作業。設置前から「Svanen」のアップグレード作業が予定されていたのかは不明。4件目以降の作業も予定されているのか気になります。
【動画】拡張ガントリー設置作業
アップグレード後の予定
アップグレード後「Svanen」が最初に予定されているのは「Baltic Power offshore wind farm」でのモノパイル設置。「Baltic Power offshore wind farm」は、ポーランド沖のバルト海でVestas製15MW風力タービン「V236-15.0MW」76基の設置が計画されており、総発電容量は1,140MW。
よく読まれている記事