米国初の商用洋上風力でDEMEの「ORION」による基礎設置開始
アメリカ初となる商用規模の洋上風力発電所「Vineyard Wind」で風力タービン基礎のモノパイル設置がいよいよ始まりました。作業を行うのはDEMEが所有する5,000トン吊りクレーン船「ORION」。AIS情報によると現地時間の5月28日14時頃にカナダのダートマス(Dartmouth)を出港し、5月30日の早朝5時頃に「Vineyard Wind」の設置海域に到着。
「Vineyard Wind 1」では62基の風力タービンを設置する予定ですが、これからクレーン船「ORION」でおこなう作業の流れは、6基分のモノパイルとトランジションピースを設置した後に、洋上変電所の基礎となるジャケットの設置を行うという。その後は再度、風力タービンのモノパイルとトランジションピースを引き続き設置する工程になっているらしい。
モノパイル打設時はBig Bubble Curtain (BBC)により騒音低減
モノパイル打設時は、海洋生物への騒音低減という目的で作業エリアの周囲にビッグバブルカーテン(BBC,Big Bubble Curtain)システムを展開し作業するという。穴の開いたホースを周囲に設置して圧縮空気を送ることで泡のバリアを作成し、打設により発生する音を減衰させ吸収する効果がある。
バブルカーテン設置は、OSV「ATLANTIC OCEANIC」が行い、取り付けには2~4時間かかるという。なので、施工時の待機時間を無くすためにモノパイル打設を行う「ORION」が打設場所へ到着する前にバブルカーテンを展開し、事前準備をおこなう。
打設作業が完了すると「ATLANTIC OCEANIC」でバブルカーテンの機材を回収し、次の打設場所へ運んで設置を繰り返す。
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