フランス「Saint-Brieuc」で風力タービン62基設置完了
The last turbine is installed at Saint-Brieuc in France
(最後のタービンはフランスのサンブリューに設置される)
https://windcarrier.com/media/news/the-last-turbine-is-installed-at-saint-brieuc-in-france/
Fred. Olsen Windcarrierは、フランス北西部のサン・ブリュー湾沖合に建設が進められている「Saint-Brieuc Offshore wind farm」で、12月17日に最後の風力タービンが設置され、全62基の設置が完了したことを明らかにしました。
Siemens Gamesaの出力8MW風力タービン「SG 8.0-167 DD」を設置したのは、800トン吊りSEP起重機船「Brave Tern」。風力タービンはフランスのル・アーブル(Le Havre)にあるSiemens Gamesa Renewable Energyの生産基地で製造され、港内の岸壁でSEP起重機船「Brave Tern」に積み込み設置場所へ運搬。1回の積み込みで甲板上に積載する数量は、タワー部材4基、ナセル4基、ブレード12枚の4セット分。タワー部材は地組した状態で積み込みされ、高さは90m。
8MW風車62基を8カ月で設置
風力タービン設置作業が始まったのは2023年5月。そして、62基の設置完了は12月17日。実に、8か月間で62基を設置。作業期間中の11月初旬には、ヨーロッパで多くの被害が出た発達した低気圧「Ciarán」と「Domingos」が襲来しており、それらの影響を考えると厳しい工程だったかもしれない。
現在、20%の運転が開始されており、2024年初頭に50%、そして2024年第1四半期には100%の状態になるという。
800トン吊りSEP起重機船「Brave Tern」
SEP起重機船「Brave Tern」は、クレーンのアップグレードを行うことが発表されており2024年までに完了する予定。吊り上げ能力は現在の800トンから1,600トンに増強され、メインフックの揚程は甲板上から157.5m、最大400トン吊りの補助フックの揚程は166.5mと大幅にアップする。
アップグレード前 | アップグレード後 | |
---|---|---|
船名 | Brave Tern | ― |
クレーン能力 | 800トン | 1,600トン |
長さ | 132m | ― |
幅 | 39m | 45m |
深さ | 9m | ― |
レグ長さ | 92.4m | ― |
作業水深 | 60m | ― |
速力 | 12ノット | ― |
DPS | DP2 | ― |
Saint-Brieuc洋上風力発電所の概要
「Saint-Brieuc Offshore wind farm」の事業者は Iberdrola の子会社 Ailes Marines。運転開始は段階的におこなわれ、2024年第1四半期に100%になる予定。単機出力8MWの風力タービン62基で構成され、総発電容量は496MW、年間発電電力量は1,850GWh、835,000人分の電力消費量に相当する。62基の風力タービンは約1,300m間隔で3~14基のタービンを7列に配置し、各列の間隔は約1,000m。
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