CadelerのM-class1隻目となるSEP船「Wind Maker」引き渡し
2025年1月31日、韓国のHanwha Ocean(旧 大宇造船海洋:DSME)で建造していたCadelerのM-class1隻目となる2,600トン吊りSEP起重機船「Wind Maker」の引き渡しがおこなわれました。
Cadelerがすでに保有している800トン吊り「Wind Zaratan」、1,500トン吊り「Wind Scylla」、1,600トン吊り「Wind Orca」、1,600トン吊り「Wind Osprey」に加えて2024年8月に竣工した2,600トン吊り「Wind Peak」の5隻に続いて、「Wind Maker」は6隻目のSEP起重機船となる。
同じHanwha Oceanで建造中の姉妹船にあたるM-class2隻目のSEP起重機船「Wind Mover」は、2025年第4四半期に納入される予定。
Cadelerの新造SEP起重機船 建造状況
新造船の建造が発表されているSEP起重機船7隻のうち2隻が竣工。
船名 | 建造番号 | クレーン能力 | 着工 | 起工 | 進水 | 引き渡し(予定) |
---|---|---|---|---|---|---|
Wind Peak (P-class①) | N1063 | 2,600トン | 2022年6月 | 2023年7月 | 2024年1月 | 2024年8月 |
Wind Pace (P-class➁) | N1064 | 2,600トン | 2023年2月 | 2024年1月 | 2024年6月 | (2025年第2四半期) |
Wind Ally (A-class①) | N1130 | 2,600トン | 2023年9月 | ? | 2025年1月 | (2025年第3四半期) |
Wind Ace (A-class➁) | N1131 | 3,000トン以上 | 2024年7月 | ― | ― | (2026年第3四半期) |
Wind Apex (A-class③) | 未定 | 未公表 | ― | ― | ― | (2027年上半期) |
Wind Maker (M-class①) | No.3306 | 2,600トン | ? | 2024年3月 | 2024年6月 | 2025年1月 |
Wind Mover (M-class➁) | No.3307 | 2,600トン | ? | 2024年11月 | ― | (2025年第4四半期) |
P-calssの2隻およびA-classの3隻は、中国のCOSCO SHIPPING HEAVY INDUSTRYで建造。M-classの2隻は、韓国のHanwha Ocean(旧 大宇造船海洋:DSME)で建造。
SEP起重機船「Wind Maker」の概要
CadelerのウェブサイトにSEP起重機船「Wind Maker」の情報について、現段階ではまだ詳しく記載されていませんでした。掲載されているのはクレーンの最大吊り上げ能力、レグを使用した最大作業水深、DPSの等級、航行速力、甲板面積、宿泊設備の容量。「Wind Maker」はDNVで船級登録されており、船体寸法については登録情報から引用しています。
「Wind Mover」の船体寸法は長さ153m、幅56m、深さ11.5m。船体設計は「NG-16000X」と呼ばれるGusto MSCによる設計を採用。メインクレーンはHuisman製で最大吊り上げ能力2,600トン、揚程は不明。甲板面積は5,400m2でDYNPOS(AUTR)(IMO Class2相当)のダイナミックポジショニングシステムを搭載し、最大作業水深は65m。
船名 | Wind Maker |
クレーン能力 | 2,600トン |
揚程 | 不明 |
長さ | 153m |
幅 | 56m |
深さ | 11.5m |
レグ長さ | 不明 |
最大作業水深 | 65m |
推進装置 | 不明 |
速力 | 9.5ノット |
DPS | DYNPOS(AUTR) (IMO Class2相当) |
甲板面積 | 5,400m2 |
宿泊設備 | 130人 |
命名式の様子
2025年1月25日におこなわれたSEP起重機船「Wind Maker」命名式の様子
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