SIEMENS GAMESAがGEに対して起こしていたアメリカでの風力タービンの特許裁判でHaliade-Xが米国内での製造・販売禁止という裁定が下されたようです。一部、既存のプロジェクトについては特許使用料を支払う事でこれまで通り製造・販売が出来るようです。
Haliade-Xアメリカでの製造・販売禁止に
Siemens Gamesa wins U.S. ban on GE wind turbines in patent dispute
(Siemens Gamesaが特許紛争でGE風力タービンの米国禁止を獲得)
Siemens Gamesa wins U.S. ban on GE wind turbines in patent dispute | Reuters
2022年9月7日、マサチューセッツ州地区の米国連邦裁判所でGEの製品であるHaliade-Xが米国内での製造・販売禁止という裁定が下された。2022年6月17日、陪審員によりGEがSiemens Gamesaの所有する特許を侵害しているという判断が下されていた。
ただし、既存プロジェクトで受注している「Vineyard Wind 1」(806MW)、「Ocean Wind 1」(1.1GW)については、判決から除外されており、GEがSiemens Gamesaに特許使用料を支払うことで、米国内での販売を許可。
「Vineyard Wind 1」に設置される予定のHaliade-Xは13MW、62基。806MW。これに対してGEが支払う特許使用料は1MWあたり30,000ドルだそうです。
806MW×3万ドル=2,418万ドル。日本円に換算すると約34億6千万円(1ドル=143円として)。とんでもない金額ですね。
「Ocean Wind 1」に関する特許使用料は、さらなる審理を重ね裁判所によって決定されるそうです。
GE側は今回の判決について異議を唱えており、控訴し議論を追求する計画である一方、問題となった特許を侵害しないHaliade-Xの設計変更に取り組んでいるそうです。
日本でもこういった特許裁判が日常的に行われているのかは知りませんが、この件でひとつ気になったのが”陪審員による判断”という点。日本でいう裁判員裁判の裁判員みたいな素人の方が判断してるの?という疑問。専門的な知識を持った方を呼んでくるとどちらかに偏った判断をしてしまう可能性が高いからでしょうか。不思議に思いました。
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