住友重機械工業とアルバトロス・テクノロジーが新型浮体式洋上風車の技術開発に向け資本業務提携

出典:Sumitomo Heavy Industries
2026年9月9日、住友重機械工業とアルバトロス・テクノロジーは新型浮体式洋上風車の技術開発および社会実装の加速を目的とする資本業務提携に関して合意したことを発表しました。
住友重機械工業とアルバトロス・テクノロジーの資本業務提携は、日本政府が推進するGX(グリーントランスフォーメーション)および再生可能エネルギー主力電源化の実現に向け、エネルギー安全保障の強化と国産エネルギー基盤の確立に貢献する取り組みで、両社の設計技術・製造・事業開発の強みを融合し、次世代エネルギーの柱の一つである浮体式洋上風力発電の本格導入に向け、次世代浮体式風車であるFAWT(Floating Axis Wind Turbine:浮遊軸型風車)の早期実用化およびグローバル展開を目指す。さらに、設計・製造・設置・保守に至るまでの国内サプライチェーン構築および量産化体制の確立を推進し、コスト低減と導入推進を図るという。
新型浮体式洋上風車の技術開発および社会実装の加速を目的とする資本業務提携に至った背景として、日本が島国であることから周辺海域に世界第六位の広大な経済排他水域(EEZ)を有し、浮体式洋上風力発電の導入によって、純国産エネルギー源を確保することができることや、浮体式洋上風力発電の設計、製造、設置、運転・保守といった各フェーズにおいて多様なプレーヤー参画により、産業振興や電源立地地域の経済活性化など、日本経済の新たな成長ドライバーとして期待されることに加えて、地域港湾の活用、関連産業の集積、雇用創出など、沿岸地域における持続的な産業基盤の形成にも寄与することを挙げている。

出典:Sumitomo Heavy Industries
住友重機械工業はこれまで、国産の大型浮体式洋上風力発電システムの社会実装を目指し、独自技術によるFAWTの実現に向けて、大型機のための設計技術および生産技術の研究を進めてきた。2024年からは、NEDO委託事業の推進や長崎県壱岐市における海上実験に関係各社と共同で取り組み、これらの実証実績を踏まえた次フェーズへの移行を目的として、研究開発から商用化、社会実装・事業化への展開を一層加速する考え。
2MWクラスの大型海上実証機を用いた実証フェーズへ移行

出典:Sumitomo Heavy Industries
浮遊軸型風車(Floating Axis Wind Turbine)は垂直軸型風車を回転する円筒浮体で支える構造で、回転主軸を海水に直接浮かべ、風車と浮体は一緒に回転。風車を垂直軸型にすると、発電機などの重量物を風車の下に搭載できるため低重心になることに加えて、重量物が上に無いので支持構造が軽くなる。適度な傾斜で性能が向上し、釣りのウキのような起き上がり小法師であるため、風速に応じて受動的に傾斜させても転覆しない。船舶海洋工学の基礎に立ち返れば、浮体構造物は低重心が望ましく、傾斜・動揺を許容した方が低コストになるという。
住友重機械工業は今後の展望として、アルバトロス・テクノロジーとの資本業務提携を契機に小型実験機の次世代機となる2MWクラスの大型海上実証機を用いた実証フェーズへ移行する計画を明らかにしている。実証フェーズにおいては、自治体・港湾関係者・地域企業との連携を積極的に推進し、開発・実証と並行してグローバル市場も視野に入れた事業開発に取り組み、世界的に拡大が見込まれる浮体式洋上風力市場において事業展開を加速し、商用化および大規模展開を目指す。資本業務提携は量産化および商用化に向けた重要なマイルストーンであり、今後の事業拡大および資金調達の基盤となると述べている。
















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