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八戸沖の座礁船、重量約1,700トンの機関室移設作業完了

八戸沖の座礁船、重量約1,700トンの機関室移設作業完了 事件・事故
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八戸沖の座礁船、重量約1,700トンの機関室移設作業完了

2021年8月に青森県八戸港の沖で座礁した木材チップ専用船 CRIMSON POLARIS(クリムゾン・ポラリス)の残された船尾部分のうち重量約1,700トンの機関室を八戸港中央防波堤の港内側へ移設する作業が完了。

報道されている情報によると、チェーンプラーを艤装した台船2隻による機関室吊り上げ作業は2023年12月30日午前9時頃に開始され、午後3時半頃まで6時間以上かけてゆっくりと吊り上げ作業を実施。そして、午後4時半頃から機関室と吊り上げている台船を曳航する作業が開始されましたが、その後に機関室が海底に接触して進めない状態になるというトラブル発生。

30日夜から31日午前4時半頃にかけ、再び吊り上げを実施。そして、午前5時頃に曳航を再開し午前7時20分頃、中央防波堤の港内側に到着した。

防波堤の港内側へ移設した機関室部分は、1月中旬を目途に八戸港到着予定の大型台船に積載され、港外へ搬送されるという。大型台船というのが普通の平台船ならば、移設・仮置きした機関室部分の積み込み作業に1,700トン以上のクレーン能力を持った起重機船が必要となりますが、恐らく半潜水式バージを使用した搭載・搬出という作業がおこなわれるものと思われる。

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船尾部撤去作業は2024年3月末に完了予定

予想される船体の3分割方法

2021年8月に座礁した木材チップ専用船 CRIMSON POLARIS(クリムゾン・ポラリス)は、座礁後に船体が2つに折れて分断し、船首部分の撤去は1か月後の2021年9月に完了しましたが、船尾部分は座礁したままになっていました。撤去を行う予定の船尾部重量は全体で約3,300トン。それを「機関室」「居住区」「船倉部分」に3分割して引き揚げる予定。

これまでにおこなわれてきた船尾部分の撤去作業では、荒天により大型起重機船での撤去工程がズレ込み、作業が進まなかったことから工法変更、そして工期延期を発表していたという経緯があっただけに、撤去完了に向けて小さな一歩ですが大きく前進したと言えそう。

撤去項目以前の工程施工方法変更使用台船の前工程遅延
(2023年8月末時点)
想定外の切れ込み
(2023年12月時点)
機関室2023年10月まで2023年10月下旬から11月上旬
居住区と船倉部分2023年11月
撤去完了2023年12月末2023年12月末2024年1月下旬2024年3月末
これまでに変更された工程

木材チップ専用船「CRIMSON POLARIS」の概要

船名CRIMSON POLARIS
(クリムゾン・ポラリス)
船籍パナマ
総トン数39,910トン
長さ199.9m
32.2m
建造年2008年
座礁した木材チップ専用船 CRIMSON POLARIS
出典:FleetMon | maddave

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