八戸沖の座礁船、機関室部分をフローティングドックへ積載完了
2024年2月24日、青森県八戸港の沖で座礁した木材チップ専用船 CRIMSON POLARIS(クリムゾン・ポラリス)の残された船尾部分撤去作業のうち、昨年末に八戸港中央防波堤の港内側へ移動を完了させていた機関室をフローティングドック(FD)「宏洋12000」に搭載する作業が完了しました。今後は、船首部分と同様に解体をおこなう広島県のヤードまでフローティングドックを曳航するという。
港内の海底に仮置きしていた機関室をFDへ積み込む作業は2月9日に開始されましたが、作業中にFDデッキの破損が確認され、作業を中断する事態が発生。困難な作業を乗り越えた先のFD搭載作業完了と言えるので、撤去完了に向けて着実に作業は進んでいるようです。すべての撤去作業が終わるのは3月末になる見込み。
海域に残る船倉部分と居住区部分
今回、FDへの搭載が完了した機関室部分は2021年9月に撤去した船首部分に続いて2つ目ということになる。八戸港沖の海域に残っているのは居住区と船倉の2つ。
残る居住区と船倉の重量は不明。船倉部分は軽そうなのに加えて、場合によっては分割撤去も出来そうなので比較的撤去の難易度は低そう。それに比べて居住区は重量500トン以上ありそうなのと、隔壁が多い事から分割することは難しそうなので撤去の難易度は高そう。
揚重する設備はチェーンプラーを艤装した台船しか無いと思うんですが、既に機関室を積んだFD「宏洋12000」には残りの居住区と船倉を積むことは出来ない。2隻目のFDが八戸港に入港したという情報はないので、沈没している現地で数百トンクラスのクレーン船が吊り上げられる大きさまで分割した上で撤去するのかもしれません。あと1ヶ月で果たして撤去完了するのでしょうか・・。
今後の残る撤去作業にも要注目。
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