大分ホーバークラフト3番船「Tanso」無事に大分到着
2024年2月15日、大分空港と大分市内を結ぶ海上交通アクセスとして2024年秋の運航開始を目指している大分ホーバークラフトのうち、3番船「Tanso」が無事に大分へ到着しました。
去年の12月8日に建造場所であるイギリスを出港し、運搬にかかった日数は実に69日間。運搬船「WIEBKE」がホーバークラフト「Tanso」以外の貨物を輸送するため荷役港へ寄港したことに加え、安全上の理由からスエズ運河を回避して喜望峰航路を通航せざるを得なかったことが運搬日数増加に影響しています。
船名 | イギリス 出港日 | 日本 到着日 | 運搬日数 (英→日) | 到着から納入 までの日数 | 納入日 | 当初の 納入予定日 | 遅延日数 |
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Baien | 7月15日 | 8月24日 | 40日 | 15日 | 9月8日 | 2023年7月20日 | 50日 |
Banri | 9月20日 | 11月8日 | 49日 | 9日 | 11月17日 | 2023年10月12日 | 36日 |
Tanso | 12月8日 | 2月15日 | 69日 | ― | ― | 2024年1月18日 | ― |
発着場まで自力で航行、旋回するパフォーマンスも披露
運搬船「WIEBKE」から大分ホーバークラフト3番船「Tanso」が吊り下ろされた後、自力で発着場まで航行する様子はOAB大分ニュースの公式YouTubeチャンネルでライブ配信されていました。ご覧になっていた方も多いのではないでしょうか。
運搬船から吊り下ろしする作業では、少しヒヤヒヤする場面がありました。最初に吊り上げた時、「Tanso」の船首が下がり、船尾が上がって大きく傾いた状態に。何でこんなことになるんでしょうね。そのあと一旦、運搬船の甲板に下ろして再度吊り上げた時は水平に近い状態でした。そして、無事に進水完了。
その後、自航して発着場へ到着した「Tanso」は、旋回するパフォーマンスを披露してくれたそうです。残念ながらライブ配信では手前の建物が邪魔で、なんとなく行ったり来たりしているのが分かる程度しか見えませんでした。ファンサービスは非常に嬉しい事ですが、場所は違いますけど発着場付近で事故があっただけに無理はしないで欲しいという気持ちも強い。
YouTubeリンク先 【公式】OAB大分ニュース | 【大分】ホーバークラフト3号艇がやってきた!
引き渡しは3月になる見通し
3番船「Tanso」は、来週にも性能を確認する国の検査を受け、県から運航会社に引き渡されるのは来月になる見通し。
今後は、事故によって中止していた操縦士の訓練を2月下旬に再開、そして、昨年11月の事故により破損した1番船「Baien」の修理を3月下旬に開始する予定だという。2024年秋の運航開始を目指し、焦らず一歩ずつ着実に準備を進めて欲しい。
船名の由来
出典:大分県
ホーバークラフト3隻の船名について公募による募集がおこなわれ、計2,507点の応募のなかから審査委員会を経て、およそ1年前の2023年2月7日に決定した船名が発表されました。
3隻の船名は、江戸時代に実在した人物に由来しているそうです。三浦梅園、帆足万里、広瀬淡窓は、江戸時代にそれぞれ現在の国東市、日出町、日田市で西洋の天文学や医学、儒学など広く学問の研究や普及に取組んだ教育者として「豊後の三賢」と称されている。
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