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大分ホーバークラフトの運航開始は便数減になる見通し

大分ホーバークラフトの運航開始は便数減になる見通し 国内ニュース
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日程は2024年3月のまま、便数減で運航開始の見通し

2023年11月21日、大分空港と大分市内を結ぶ海上交通アクセスとして2023年度中の運航開始を予定している大分ホーバークラフトで、運航会社の大分第一ホーバードライブは運航開始の日程を2024年3月としたまま便数を減らした形になる見通しを明らかにしました。

同日、操縦訓練初日に接触事故を起こした1番船「Baien」の事故を受け、運航会社の大分第一ホーバードライブが安全運航に対する今後の取り組みと損傷した船体の修理についても公表していました。

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1番船「Baien」の事故を受けた安全運航に対する取り組み

11月21日に運航会社の大分第一ホーバードライブが公表したという事故を受けた安全運航に対する取り組みについて、報道されているものを要約。

安全運航に対する取り組み内容
  • 操縦士2人を英国に派遣し、造船会社Griffon Hoverworkによる約50日間の操縦訓練を受講
  • 整備士5人を英国に派遣し、造船会社Griffon Hoverworkによる約20日間の整備訓練を受講
  • 3番船「Tanso」が2024年1月に到着後、造船会社Griffon Hoverworkの操縦士が来日して実際の航路を使用して指導を実施

操縦士2人と整備士5人の英国派遣については2024年2月の予定、Griffon Hoverworkの操縦士来日については3番船「Tanso」到着後の2024年1月末から2~3ヶ月の予定という報道がされていました。

報道内容から操縦士・整備士の英国派遣とGriffon Hoverworkの操縦士来日が同時期になっているので、英国と日本の2箇所で訓練を同時進行する予定であることが分かります。

事故を起こした操縦士が英国での操縦訓練受講者であったという点から実際の航路とは異なる環境で習熟訓練をおこなう効果については疑問を感じますが、大分第一ホーバードライブの小田社長は取材記者に対し ”出来る限りのことをやっていく” と述べており、言葉通りの前向きな姿勢が伺えます。

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1番船「Baien」の復旧予定

今後の安全運航に向けた取り組みの発表と同時に1番船「Baien」の復旧について現段階の予定も明らかにされています。修理予定は2024年1月に3番船「Tanso」が到着後、造船会社Griffon Hoverworkが復旧作業にあたる予定で作業は日本の大分でおこなわれるという。現段階で修理期間は未定。

便数を減らした上で日程は変更せず運航開始を目指しているようですが、便数減の理由は何なんでしょうか。3隻のうち1隻が破損し、運航開始時に2隻での運航になるからなのか、それとも操縦訓練を実施する船体を失い訓練時間が減少し操縦士の人数が足りないということなのか。どちらも便数減に深く関係している様な気がします。

思えば建造中の部品破損による納期遅延がその後の運航開始に向けたスケジュールに支障をきたした最初の要因でした。操縦訓練のカリキュラム自体にも問題があったかもしれませんが、納期遅延による遅れを取り戻そうとする焦りは少なからず関係者にあったと思われる。

船名イギリス
出港日
日本
到着日
運搬日数
(英→日)
到着から納入
までの日数
納入日当初の
納入予定日
遅延日数
Baien7月15日8月24日40日15日9月8日2023年7月20日50日
Banri9月20日11月8日49日9日11月17日2023年10月12日36日
Tanso2024年1月18日
大分ホーバークラフト3隻の運搬実績

通常の船とは異なるホーバークラフト。難易度の高い操船技術の習得には想像以上に時間がかかることは理解できます。最高速力は45ノット、およそ時速83km。陸上の高速道路を走る車並みの速度で疾走するホーバークラフトが走行するのは平坦に舗装された高速道路ではなく波のある海の上。気象海象が穏やかな日でも航行する海の上は、風が吹き航跡波や時に漂流物が流れていることもある。陸上で言うと舗装されていない道を高速道路として走行している様な状態。1番船「Baien」の接触事故は斜路に進入するという低速時に起きましたが、大事故につながりかねない速度で走行する乗り物であるということを再認識して安全航行を目指して欲しい。

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