商船三井が風車運用保守で国内最大手の北拓と資本提携
風力発電メンテナンスで国内最大手 北拓と資本提携
https://www.mol.co.jp/pr/2024/24004.html
2024年1月10日、商船三井は1月9日付けで風力発電メンテナンス企業として国内最大手の株式会社北拓(本社:北海道旭川市)の発行済み株式の過半数を取得し、資本提携をすることに合意したことを発表しました。
商船三井はプレスリリースの中で北拓について、特定のメーカーや発電事業者に属さない国内最大のサードパーティ系メンテナンス企業で、風力発電業界において黎明期から豊富な顧客基盤を抱えていると紹介。北拓は、1970年に北海道旭川市で株式会社北拓クリーニングとして創業、1999年に新規事業として風力メンテナンス部門を開始、2006年にメンテナンス部門を分社化して株式会社北拓を設立したという異色な会社経歴を持つ。そして、日本に建設されている風車約2,600基のうちおよそ80%にサービス提供するリーディングカンパニーにまで成長。
商船三井は北拓と2017年から協議をはじめ、業界のパイオニアである北拓から総合的なアドバイスを受けることによって風力発電業界への新規参入を加速化してきた。北拓は既往実績とO&M(運転・保守)技術実績は充分ながらも、業界の急速な規模拡大とプロジェクト規模の拡大の中、個人オーナーからの脱皮を図るとともに、商船三井グループは非海運事業のさらなる成長を遂げるための一環として洋上風力発電を捉えており、資本提携に至ったという。
資本提携ではなく子会社化
発表された情報によると、商船三井は北拓の発行済み株式を過半数取得している。
一般的に資本提携は、発行済み株式の3分の1を確保する拒否権確保には至らない低率の相互株式保有を意味するようですが、今回の発表では過半数の株式を取得しており、商船三井は北拓の経営権を取得しています。また、株式取得という点から商船三井による北拓への資本参加、出資という側面もある。
ただ、敵対的買収ではなく双方の利害が一致した上で北拓は買収に応じており、報道されている情報では北拓の社名変更、本社移転、役員変更はおこなわないそうです。
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