中国で建造中のCadeler X-class1隻目、居住区設置
中国のCOSCO Shippingが建造しているCadelerのX-classと呼ばれるSEP起重機船の居住区設置作業がおこなわれました。先月の10月初旬に船体組立が完了したばかりでしたが、順調に建造が進められているようです。
中国の報道記事によると、居住区部分の組立は2月中旬から始まり、今回の設置作業までに要した時間は8カ月半。建造している造船所としては最も短期間でおこなわれたと説明されています。居住区の重量については不明ですが、設置作業をおこなっている画像に映っている4つのフックには ”1,250T” と書いてあるので、作業をおこなった起重機船は5,000トン吊りの「新振浮7」(XIN ZHEN FU 7)かもしれません。
5,000トン吊り起重機船「新振浮7」(XIN ZHEN FU 7)の概要
船名 | 新振浮7 |
クレーン能力 | 5,000トン |
長さ | 141.7m |
幅 | 50.8m |
深さ | 9.6m |
建造年 | 2015年10月 |
X-class2隻、F-class2隻をCOSCO Shippingで建造予定
船名 | プロジェクト名 | クレーン能力 | 着工 | 起工 | 進水 | 引き渡し |
---|---|---|---|---|---|---|
X-class① | N1063 | 2,600トン | 2022年6月 | 2023年7月 | ― | 2024年後半 |
X-class➁ | N1064 | 2,600トン | 2023年2月 | ― | ― | 2025年前半 |
F-class① | N1130 | 2,600トン | 2023年9月 | ― | ― | 2025年末 |
F-class➁ | 未定 | 3,000トン以上 | ― | ― | ― | 2026年後半 |
現在、COSCO Shippingのドック内で建造されているのはプロジェクト名「N1063」という1隻目にあたるX-classのSEP起重機船。
X-classのSEP起重機船 概要
クレーン能力 | 2,600トン (作業半径53m) |
甲板スペース | 5,600m2 |
ペイロード | 17,600トン |
積載可能な 風力タービン | 15MW×7セット or 20MW×5セット |
宿泊設備 | 130人 |
X-class、F-classすべての船体設計はNOV傘下のGustoMSCによるもの。そして、船体設計はすべて同一となっており、「NG-20000X-CA」というタイプ。GustoMSCのウェブサイト上で確認可能な「NG-20000X」の船体寸法は、長さ151.1m、幅58m、深さ12m、レグ長さ120m、最大作業水深70mとなっている。
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