女川町の「出島架橋」架設に向け「海翔」曳航開始

2023年9月27日午前7時頃、日本最大の起重機船「海翔」が宮城県 女川町で予定されている「出島架橋」の架設作業に向けて兵庫県播磨町の基地港を出港しました。
AIS情報によると、起重機船「海翔」が女川町へ到着するのは10月1日18時の予定。基地港の兵庫県播磨町から宮城県 女川町までの曳航距離は約1,100km、およそ600海里。到着予定日時から曳航速力を逆算すると平均5.6ノット。
4日間以上かかる遠距離の曳航なので、今のところ到着予定は1つの目安といった感じ。
架設作業は10月11日から開始予定

「海翔」の到着予定は10月1日ですが、架設作業は10月11日から開始される予定。作業は本土側、出島側の側径間架設がおこなわれた後に、メインイベントである中央径間の架設が10月19日におこなわれる予定。
そして、本土と出島がつながる中央径間の架設作業は現地で見学場所が確保できないことから、作業の様子をライブ配信してくれるという。ありがとう女川町。さらに、どこかの場所でパブリックビューイングもおこなわれるというから、何かスポーツの国際試合で日本代表を応援する感じに似ているような気もする。日本を代表する起重機船「海翔」ガンバレ!ファイト―!ナイス据付・・みたいな。
- 10月11日(水曜日)本土側側径間の架設
- 10月13日(金曜日)出島側側径間の架設
- 10月19日(木曜日)中央径間の架設(ライブ配信・パブリックビューイング実施予定)
リンク先 女川町 | 出島架橋事業
作業日前日に日程を確定
出島架橋建設事業における橋本体の架設の日程が決まりましたのでお知らせします。
https://www.town.onagawa.miyagi.jp/izushima_kakyo_jigyou.html#kasetsu
ただし、気象状況や海象状況により左右されるため、日程が変更となる場合があります。日程が確定するのは、前日となりますので、ご了承願います。
架設作業予定日が発表されましたが、当然ながら作業日の気象・海象によって作業できない可能性はあります。女川町のHPに記載されている架設予定についてのページでは、日程が確定するのは前日という説明がされていました。
最終的には当日の作業開始前なんでしょうけど、前日に確定させるのは架設作業によって支障がでる港湾利用者への配慮なのかもしれません。

出典:シーパル女川汽船株式会社
1日3便、女川発着で離島の出島および江島をまわる航路でシーパル女川汽船が運航する定期船。架設作業によって作業日は出島港に入港することが出来なくなるという。
シーパル女川汽船は、出島港を利用する乗客に島内の寺間港で乗下船をお願いしており、変更を利用客にアナウンスしています。
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日本最大の4,100トン吊り起重機船「海翔」

出典:YouTube | 深田サルベージ建設株式会社
日本最大の起重機船。兵庫県神戸市に本社を置く寄神建設株式会社が所有する4,100トン吊り起重機船「海翔」。1987年(昭和62年)に日本鋼管(現在:JFEエンジニアング)で建造。特徴的なジブの形状は、トラス構造を採用することにより軽量化を図っている。大型起重機船の「武蔵」(深田サルベージ建設)、「第50吉田号」(吉田組)と比較して、最も揚程が大きいのは「海翔」。👇に記載している表のアウトリーチは最大吊り上げ能力時で最もアウトリーチが大きくなる状態の前後フック平均値を記載。
船名 | クレーン能力 | 長さ | 幅 | 深さ | 揚程 | アウトリーチ (最大能力時) |
---|---|---|---|---|---|---|
海翔 | 4,100トン | 120m | 55m | 7.5m | 126.0m | 47.55m |
武蔵 | 3,700トン | 107m | 49m | 8.0m | 109.5m | 37.95m |
第50吉田号 | 3,700トン | 110m | 50m | 8.5m | 107.07m | ? |
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