「Moray West」で1基目の洋上変電所設置完了
2023年12月19日、スコットランド沖で「Moray West offshore wind farm」の建設を進めているOcean Windsは、2基設置する計画の洋上変電所のうち、1基目の設置が完了したことを発表。
設置作業をおこなったのは、Boskalisの3,000トン吊り自航式クレーン船「BOKALIFT 1」。
2023年11月に2基の洋上変圧モジュール(OTM,Offshore Transformer Module)は、ウォールセンド(Wallsend)から輸送台船に積まれて設置場所に近いナイッグ(Nigg)まで運搬されていました。
「BOKALIFT 1」と「BOKALIFT 2」が同時期に同現場で作業
1基目の洋上変圧モジュール設置を完了させた「BOKALIFT 1」は、引き続き2基目の設置に向けた準備を開始する一方で、「Moray West offshore wind farm」という同じプロジェクトをおこなう「BOKALIFT 2」はモノパイル設置をおこなっており、季節的に施工が難しくなる冬が近づくなかで天候が許す限り設置作業を継続するという。
3,000トン吊りクレーン船「BOKALIFT 1」
船名 | BOKALIFT 1 |
クレーン能力 | 3,000トン |
長さ | 216m |
幅 | 43m |
深さ | 13m |
最大積載重量 | 15,000トン |
エアドラフト | 85m |
最大速力 | 12.5ノット |
建造年 | 2017年 |
4,000トン吊りクレーン船「Bokalift 2」
2000年に建造されたアメリカのTransoceanが所有していた掘削船「GSF JACK RYAN」を改造し、2022年に4,000トン吊りクレーン船として誕生した「Bokalift 2」。まだクレーン船としての稼働期間は短いですが、台湾、アメリカ、そしてスコットランドと世界中を走り回って作業しているようです。
船名 | Bokalift 2 |
クレーン能力 | 4,000トン |
長さ | 231m |
幅 | 49m |
深さ | 21m |
DPS | DP2 |
建造年 | 2000年 |
「Moray West offshore wind farm」の概要
「Moray West offshore wind farm」は、EDP Renewables と Engie の合弁会社 Ocean Winds および Ignitis Group によって開発されており、Siemens Gamesa「SG 14-222 DD」60基、洋上変電所2基の設置を計画している。変電所2基を含むすべての基礎は、モノパイルを採用。総発電容量は882MW、風力タービンの単機出力はパワーブーストにより14.7MWへ引き上げられる予定。
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